SOLDIERS in FF12

断罪の暴君ゼロムス

断罪の暴君ゼロムス：
背中になにか背負ったシザーハンズの召喚獣。お供にダークロードを五十体近く呼び出したあげく、こちらの魔法を封印しておいて、ご自分は貫通グラビガ、ストップ、スロウガなど、使いまくりのまさに暴君。

１

モンブラン：　「ザックス、三人にご指名で依頼が来たクポ。３人で本部に来てクポ」
Ｚ：　「ご指名？　依頼人は誰なんだ？」
モンブラン：　「……会えば分かるクポ；」

調査員：　「お久しぶりですね……おや、どうしました？　ザックスさん。何もないところで倒れて」
Ｚ：　「いや、気にしないでくれ。依頼人ってあんただったのか」
調査員：　「ええ」
Ｃ：　「で、依頼って何？」
調査員：　「今私はミリアム遺跡の調査をしてるんですが……一つ一人では調べられない部屋があるんですよ。転送装置でその部屋に入った途端右手がでかいハサミになった魔物と大量に出現したダークロードに襲われまして。ブルオミシェイスに一端戻って調べたところ、そいつは召喚獣なんだそうです」
Ｓ：　「ふむ、だから俺たちにそいつらをどうにかしろと？」
調査員：　「ええ。ダークロードはそれほど強くないんですけど数が多い上倒してもどんどん出てくるんです。一人ではさすがに難しいので」
モンブラン：　「今回の依頼はうちでも３人にしか出来ない仕事なんだクポ」
Ｚ：　「なんでだ？　自分で言うのもなんだが俺たちが行くと遺跡をぶっ壊しかねないぜ？」
モンブラン：　「その部屋では魔法が封印されるらしいクポ。となると攻撃は物理攻撃、回復はアイテムに限られることになるクポ。３人なら魔法を封じられても問題ないしちょっとやそっとの攻撃を受けても平気だからアイテムの費用節約になるクポ」
Ｓ：　「褒めているのか？それとも馬鹿にしているのか？」
モンブラン：　「両方クポ」
Ｃ：　「召喚獣は好きにしていいんだな？」
調査員：　「ええ。倒した後なら焼いて食おうと手下にしようとお好きなように」
Ｃ：　「召喚獣って美味いのか？」
Ｚ：　「知らん。それ以前に食べられるのかよ」
調査員：　「蟹座の召喚獣らしいので美味しいかもしれませんよ」
Ｃ：　「……どこまで本気なんだろ」
Ｓ：　「さあな」
Ｚ：　「わかった、引き受けるよ。断るとなんか後が怖そうだしな」
調査員：　「後半は言葉はどういう意味か追求したいところですが……お願いします」

２

パワーオブパワー：
死の宣告、無の指先（MPを０にする）など、ひっじょーに頭に来る攻撃してくるモンスター。転送装置のそばをうろうろしていて、こちらを見つけると入口までしつこく追いかけてくる。

〜ミリアム遺跡〜
ザックス：　「あんたは入り口で待っとくのか？」
調査員：　「いえ、私もついて行きます。前みたいに遺跡を壊されては困りますから」
Ｓ：　「ついてくるのなら条件がある。出来る範囲でいいから自分の身は自分で守れ。俺たちが受けた依頼は魔物の討伐であって護衛ではないからな」
調査員：　「ええ」
Ｃ：　「大丈夫なのか？」
調査員：　「今回はちゃんとデスブリンガー（即死効果つきの剣）を持ってきてますから。アンデッドが多いしエクスカリバー（聖属性攻撃）があればよかったんですがね」

調査員：　「あの転送装置で例の部屋へ行きます」
Ｓ：　「……意外と強かったのだな。パワーオブマナをたやすく倒すとは」
調査員：　「パワーオブパワーを一撃で倒したあなたたちほどじゃありませんよ」
Ｃ：　「なあ、あんたならデモンズウォール一人で倒せたんじゃないか？」
調査員：　「他の武器があるならともかく、あのときは計算尺しか持ってなかったんです。さすがにあれでデモンズウォールみたいな図体でかいのを攻撃しても時間がかかっちゃいますから。近くの店の武器は売り切れてましたし」
Ｚ：　「これなら心配する必要ないな。行こうぜ」

Ｃ：　「うわ……」
Ｓ：　「ざっと５０体か……熱烈なお出迎えだな」
Ｚ：　「感心してる場合じゃねえだろ。あの奥にいるでかいのが召喚獣か？」
調査員：　「ええ」
Ｃ：　「よし、さっそくホーリーで……」
Ｚ：　「クラウド、話聞いてなかったろ。魔法は使えないぞ」
ゼロムス：　『そこの男……前に来て逃げていったやつだな。性懲りもなくまた来るとは……』
調査員：　「今日こそ立ち退いてもらいますよ。遺跡研究という私の趣味のために！」
ゼロムス：　『断罪の暴君ゼロムスと呼ばれる私を相手にできるのか？』
調査員：　「そのために召喚獣ハンターと名高いこの方々を雇ったんですから」
ゼロムス：　『なるほど……あの有名な』
Ｓ：　「待て。有名になっているのか？」
調査員：　「ええ。後はお任せしますよ。私は雑魚の相手をしています」
ゼロムス：　『では始めるか……貫通グラビガ！』
Ｃ：　「うっ……こっちの魔法封じといて自分は使うのってせこいぞ！」
ゼロムス：　『だから暴君と呼ばれているのだ』
Ｚ：　「ああ、納得」
Ｃ：　「理不尽な……」
Ｓ：　「ふん、魔法を封じたくらいで有利だと思うなよ。ならば他の技を使えばいいだけだ……ミストナックＬｖ３．イカアタック！」
Ｃ：　「あ、キレた」
ゼロムス：　『な、なんだこの大量のイカは!?　ぐわぁぁっ!!』
調査員：　「どこからこんなにイカがやってくるんでしょうね。入口の転送装置は作動してないのに。しかもここは山奥ですよ？」
Ｚ：　「気にしたら負けだぞ」
Ｓ：　「ふん、思い知ったか蟹め」
ゼロムス：　『まだだ！　イカにやられたとあっては召喚獣の恥だ！』
Ｚ：　「そりゃ負けたくないわな」
Ｃ：　「二人だけの戦いになってるな。割り込めない……っていうか割り込みたくないな」
Ｚ：　「神になりそこなったイカと神に反逆した蟹……どっちが勝つと思う？」
調査員：　「どっちもどっちじゃないですか？」
Ｃ：　「そうだな……蟹のほうが有利じゃない？　ハサミあるし」
Ｚ：　「イカのほうにも正宗があるぜ……あ、セフィロスがどうにか勝ったみたいだな」
Ｓ：　「ふん、なかなかやるではないか」
ゼロムス：　『そっちこそ。こんな強いやつは久しぶりだったぞ』

セフィロスとついでにクラウド、ザックス、調査員は断罪の暴君ゼロムスの召喚ライセンスを授かった！

Ｃ：　「なんか意気投合してるね」
調査員：　「戦いの中で友情が芽生えたってとこでしょうか。……で、この部屋調べていいですか？」
ゼロムス：　『まあいいか。好きにしろ』
調査員：　「ありがとうございます。これで皆さんの仕事は完了、ということで。報酬のほうは後で支払います」
Ｚ：　「わかった」

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