FF7 MEMORIES

「よーし娘ども！　ドン・コルネオの前に整列するのだあ！」
「ほひ〜！　いいの〜、いいの〜！　どのおなごにしようかな？　ほひ〜ほひ〜！　この子にしようかな〜？　それともこの子かな〜？　ほひ〜！　決めた決〜めた！」

　今夜の相手は……この骨太のおなごだ！
　ちょ、ちょっと待て！　いや、待ってください！
　ほひ〜！　その拒む仕種がういの〜、うぶいの〜。あとはおまえたちにやる！
　へい！　いただきやっす！
　さーて、行こうかの〜。

　ほひ〜、やっとふたりきり……。さあ、コネコちゃん、俺の胸へカモーン！

　ほひ〜、照れなくても大丈夫。ふたりきりだよ……。

　ほひ〜、何度見てもカワイイの〜。お……おまえも俺のこと好きか？

　もちろんですわ

（＊１）　ほひ、嬉しいこと言ってくれるのォ！　ほんなら、な、ナニがしたい？

　あなたのス・キ・なこと

ほひ〜ほひ〜、た、たまらん！　じゃあ、お願い……チューして、チュー！

　ええ……

　ちょっと待ったー！
　ほひ〜。なんだ、なんだ！　何者だ！
　クラウド……。まさかあなた、いま本気で……。
　お、オトコ!?　どーなってるの？

　それはダメ

　なんで？　なんでなんで？
　だって……あんたのその口は、情報を洩らすのに使ってもらうからさ！
　お、オトコ!?　ほひ〜！　だ、騙したな！　誰か、誰か！
　おあいにくさま、あなたの子分は誰も来られないみたいよ。
　「おまえたちはさっきの!?　な、なにがどーなってるの？」

　べつに……

（＊２）　ほひ、俺が嫌いなの？　まさか、ほ、ほかに好きな男でも。

　あなただけよ（＊１へ）
　バレットって言うの……。

　ほひ〜、許せん！　ん？　バレット？　どーっかで聞いたような……。
　ほら、あなたが探らせていた【アバランチ】の……。
　ああ、そうそう、あの七番街スラムの……って、なんでおまえがそれを知ってるのよ!?　お、オトコ!?　ほひ〜！　だ、騙したな！　誰か、誰か！
　おあいにくさま、あなたの子分は誰も来られないみたいよ。
　「おまえたちはさっきの!?　な、なにがどーなってるの？」

　えーと……（＊２へ）

　今夜の相手は……この細っこいおなごだ！
　まあ、コルネオさんたら、お目が高いわ。
　あとはおまえたちにやる！
　へい！　いただきやっす！
　さーて、行こうかの〜。

　今夜の相手は……この元気そうなおなごだ！
　ウフフ……よろしくねｖ　ドン・コルネオ。
　あとはおまえたちにやる！
　へい！　いただきやっす！
　さーて、行こうかの〜。

　おい、おまえら！　お客さんだ。たーっぷりと可愛がってやんな。
　へーい！　ドン・コルネオ、万歳！

　おおっと、そう急がないで。もっとおいらたちと楽しもうぜェ〜。
　おお、きみのその瞳、なんて不思議な輝き……僕はもう、きみの虜さ！
　あんた、なかなかいい身体してるねえ。こう、ムッチリと……ていうより、なんかガッチリしてんなあ……。
　カモン、ベイベー！　オマエのハートはキュートでタイトでグッドなビートでヒートアップ！
　さあ踊りましょう、お嬢さん。ふたりでステップを踏めば、身も心もひとつに……。

　へへ……どうした？　なんなら俺が相手してやろうか？
　いえ……せっかくですけど、遠慮しますわ。だって……。
　だって？
　だって……あんたらみたいのは俺の趣味じゃないんでね！
　な……男!?　コノヤロー！　騙しやがったな！　やれ！　やっちまえ！

　くうー、だらしないやつらめ！　い、行くぞ、手下の意地を見せてやる！

　クラウド！
　ティファ！

　大丈夫か？

あったりまえ！　わたしを甘く見ると痛い目に遭うんだから！

　エアリスを助けるぞ！

ちょっと、わたしはどうでもいいの？　……まあいいわ。急ぎましょ！

　キャー！　イヤー！　イヤ〜！
　ハハハ……待てよう、こいつう。
　ごめんなさーい！
　ト、トトトト……ウワ〜アーアー。
　エアリス！

　大丈夫か？

言ったでしょ。危険なことには慣れてるって。でも、ほんとはちょっとドキドキしたけどね。

　ティファを助けるぞ！

え、ええ、そうね……うん、急ぎましょ！

　一度でいい……一度でいいから……カワイイ女の子とスウィートな恋人同士を演じてみたかっただけなのに……キュー！

　ほひー！これこれ、そんなに恥ずかしがらんで、もっと近くへ、な？
　わかってるわ……でもね、ドン・コルネオ。その前にひとつだけ聞かせて……。
　ん？　おお、あのことか。なーに大丈夫。俺ァまだ独身だ。安心したか？　ん？
　そ、そんなこと聞いてるんじゃなくて……ちょ、ちょっと待ってよ！　いやだ、まだだめだってば!!
　ホレ、ホレ。ほひー、もう我慢でき―ん。行くぞ！
　クラウド！
　ほひー、なんだ、何者なんだ？
　まだわからない？　ドン・コルネオ。
　ほひ？　な、なにがどういうこと？

「悪いけど、質問するのはわたしたちのほうよ。手下になにを探らせてたの？　言いなさい！　言わないと……」

「……切り落とすぞ」
「や、やめてくれ！　ちゃんと話す！　なんでも話す！」
「さ、どうぞ」
「……片腕が銃の男の塒を探させたんだ。そういう依頼があったんだ」
「誰から？」
「ほひ〜！　喋ったら殺される！」
「言いなさい！　言わないと……」

「捩じり切っちゃうわよ」

「ほひ〜！　神羅のハイデッカーだ！　治安維持部門総括ハイデッカーだ！」
「治安維持部門総括!?」
「神羅ですって!?　神羅の目的は？　言いなさい！　言わないと……」

「すり潰すわよ」

「ほひ……姉ちゃん……本気だな……偉い、偉い。……俺もふざけてる場合じゃねえな。神羅はアバランチとかいうちっこい裏組織を潰すつもりなんだ。アジトもろともな。文字どおり潰しちまうんだ。プレートを支える柱を壊してよ」
「柱を壊す!?」
「どうなるかわかるだろ？　プレートがヒューッ、ドガガガ！　だ。アバランチのアジトは七番街だってな。この六番街スラムじゃなくて俺はほっとしてるぜ」
「七番街スラムがなくなる!?　クラウド、七番街へいっしょに行ってくれる？」
「もちろんだ、ティファ」
「ちょっと待った！」
「黙れ！」

　すぐ終わるから聞いてくれ。俺たちみたいな悪党がこうやってべらべらとほんとのことを喋るのは、どんなときだと思う？

　死を覚悟したとき

ほひ〜、はっずれ〜。

　勝利を確信したとき

ほひ〜、あったり〜。

　なにがなんだかわからないとき

ほひ〜、おっし〜！

「準備のほうは？」
「ガハハ！　順調順調！　実行部隊はタークスです」
「プレジデント！　本当にやるのですか？　たかだか数人の組織を潰すのに……」
「いまさら、なにかね、リーブくん」
「……いいえ。しかし私は都市開発責任者として、ミッドガルの建設、運営のすべてに関わってきました。ですから……」
「リーブ、そういう個人的な問題は、朝のうちにトイレで流しちまうんだな！」
「市長も反対しているわけであり……」
「市長？　このビルの中で、ぼそぼそとメシを食ってるあいつか？　あいつをまだ市長と呼ぶのか？　それでは失礼します！」
「きみは疲れているんだよ。休暇を取って旅行でもいってなさい。七番街を破壊する。アバランチの仕業として報道する。神羅カンパニーによる救助活動。フフフ……完璧だ」