FF7 MEMORIES

「エホッ、エホッ」
「新社長歓迎！」
「急げ、急げ！」
「こらっ！　まーだ、そんな格好をしているのか！　こっちゃ来い！」

　こらっ！　新入り、聞こえんのか！　こっちゃ来い！　ほれっ、部屋に入らんかっ！

「今日は新社長ルーファウスさまをお迎えする大切な日だってのに！　ほらっ、着替えろ！」

　制服はロッカーに入ってる。早く着替えろ！
　神羅兵の制服だ……。

　着替えない

まわりは神羅兵だらけだ。へたに逆らうような愚は冒せないが……。

　着替える

懐かしいな……。

「ムダ口叩くな！　はよせいっ！」
「神羅の制服か……初めて袖を通したとき、誇らしく思ったっけ。いつからだったか……こいつを着るのがたまらなく嫌になったのは」
「ほーう、似合っとるじゃないか！　おまえ、お迎えの仕方は覚えているだろうな……忘れたって顔だな。しょうがない、教えちゃる！　自分と同じようにやるんだぞ」
「隊長！　自分らが手伝うであります！　見本であります！」
「歌うであります！」
「おうっ！　見せてやれい！」
「まずは行進！　歓迎パレードであります！」
「ではっ！　自分の歌声に合わせるであります！　静粛に〜！　ア〜ッ〜！　ア〜ッ〜！　こりゃこりゃ！　さんはいっ！　行進始め！」
「隣の兵士と歩調を合わせて、厳かに勇ましく歩くであります！」
「みんなの歩調が合ったら、銃を掲げるであります！」
「銃を掲げるときは○ボタンを押すであります！」
「練習しとくであります！」
「厳かに勇ましく歩くでありますよ！」

　わかったか！

　まだまだです

おう、もいっちょ行けい！

　完璧です！

よろしい、本番でも頑張るんだぞ！

「ルーファウスさま、到着です！　準備完了です！」
「さあ、本番だ！　失礼のないようにな！」
「歓迎パレード、開始します！」

　えっ？　まだ交代の時間じゃないはずだぜ。ゆっくり休んでおけよ。
　お、おう……。

「いかーん！　誰もおらーん！　遅刻した〜！　こら、新入り！　おまえがもたもたすっから！」
「隊長！　近道するであります！」
「うむ、それはいい作戦だ。こっちゃ来い！」

　こらっ！　これ以上怒らせんな！

「先行け！」
「まずは自分が行くであります。新入りさんは自分のをよーく見て、真似すればいいであります！　後ろからサササッとパレードのあいてる場所に忍びこむであります」
「いいか！　このパレードは全世界の神羅TVに生中継されておる！　不様な格好を晒せば、ジュノン軍隊全体の恥となーる！　そこんとこ、肝に銘じて行動せい！　んだば！　自分が合図したら列に忍びこーめ！　さりげーなく、後ろから！　列を乱すな！　前から行こうとしてもだーめだぞ！　よしっ！　駆け足準備！　とっつげき〜！」

　失敗
　こらっ、楽しようとするな！

「なんだったんだ、あの兵士は……？」
「さあ……？」
「数字はあがったのか？」

視聴率29％以下（手榴弾）

　ズタボロです！　僕……くびですかねえ？
　なぬ!!　おまえはクビー！　あの兵士には爆弾でも送っとけー！

視聴率30〜39％（ポーション×６）

　まあ、そこそこってとこです。
　そうか。あの兵士あてに粗品でも贈っとけ。

視聴率40〜49％（エーテル×６）

　まずまずです。
　そうか。あの兵士あてに高級粗品でも贈っとけ。

視聴率50％以上（5000ギル）

　最高です!!
　でかした！　あの兵士宛てに心付けでも贈っておけ。

「うし、間に合った。おっおっ！　ルーファウスさま！　ほれ！　静かに並んどれ！　一歩たりとも動くなよ」

　こらっ！

「ご苦労。飛空艇はどうしたんだ？」
「大陸間移動可能な飛空艇は、まだ準備中なんですよ。もう三日待っていただければ。ガハハハハハ！」
「空軍のゲルニカもか？」
「……ガハハハハハ！」
「その笑いかたはやめろ。もう親父のときのようにはいかないからな」
「ガハ……」
「船の準備はいいのか？」
「それはすぐに、はい」

「災難だったな」
「ハイデッカーはいらいらしてるからな」
「黒マントの男が街をうろついているのに、発見できないんだ」
「黒マントの男？」
「二、三日前に現われたんだ。そいつに兵士たちが何人か殺されてなあ」
「そのあと行方不明さ。あの英雄セフィロスだって噂だぜ」
「こら〜！　速やかに解散せ〜っ！」
「おいっ！　おまえ、軍隊をなめとるんか？（興味ないね／知らないね）　たるんどる！　おまえは休み時間なーし！　こっちゃこーい！」

「軍隊をなめちょるな！　本日！　次の指令は港でルーファウスさまのお見送りだっ！　時間まで、みーっちり指導しちゃる！」
「手伝うであります！」
「同じくであります！」
「よーっし！　自分の号令に合わせてお見送りの決めポーズをするのだ！　本日の号令はフォーメーション名になっちょる！　よーっく覚えとけっ！　それでは行くぞっ！　ジュノン軍隊式お見送り始め！」
「おっす！」
「うっし！　おまえもやってみそ！」

　どうだ！　わかったか？

　まだまだであります！

おう！　もういっちょ！

　完璧であります！

よーし！　本番でも頑張んだぞっ！

「隊長、本日のスペシャルポーズは？」
「んっ？……決めていない。よしっ、新入り！　特別におまえに決めさせてやる！　得意の決めポーズ、やってみろ！」
「そうだな……俺の得意なのは……」
「おおっ〜！　かっこいいであります！」
「よしっ！　本日のスペシャルはこれに決まり！　よーく練習しとけ！」
「はっ！」
「では！　港に集合！　遅れるな〜！　すわっ！　解散っ！」

　さ、仕事なんて忘れて！　入って、入って！　いらっしゃい！　今日は商売あがったりでまいってたところさ。

　ヘイ！　ヨ！　お店ごと買ってくれない？

　すんません！　今日は貸切なんですよ！
　まだみなさん、年季が足りんようですな。
　なんだか外が騒がしいけど、俺たちゃ昼間っから酒びたり……ゲホゲホッ……なんだか頭熱い心地。
　ん……？　おまえもそうなのか？　そうなら、マスク取ってこいよ。それが俺たちのルールだ。

　あら、兵隊さん！　いらっしゃい。

　ひどいんですよっ！　先輩たち起こしてくれないんだもん！　ロッカーに入れといた制服も見当たらないし、どこかに忘れてきたのかなあ。はっ！　もしや、これは……いじめというやつでは。ああ〜、ぼくの軍隊生活、お先真っ暗。

　ん？　自分はパレードなんて行きませんよ。ソルジャークラス1stへの道は厳しいですからね。構わんでください。前途有望な自分は諸君らのように遊んでる暇などないのです。

　　むっ？　おまえも物知り自慢か？　よし、入ってよろしい！　ここは選ばれた者のみが入ることを許される上級者の館、どうぞ、心ゆくまで持てる知識を披露するがよい。

　毎度おなじみ初心者の館（復活編）だよーん！　あんたの説明が難しすぎて星に帰れなかったよ。もう一度頼む権利が俺にはあるよな。
　なにが知りたいんだ？

　物知りソルジャーさんよ！　復讐……いや、復習させてくれよ。
　なにを復習したいんだ？

　物知りさん、あんたのストレス解消にマテリアの話を聞いてあげるよ。
　そうだな……。

　上級者さん！　リミット技について演説をひとつどうぞ！
　あまりないがな……。

　ルーファウスさまの見送りなら、港に集合だよ。急いだほうがいいんじゃない？

　なんだい？　いま定期点検中なんで、エレベーターは動かせないよ。ちなみに……この下には潜水艦ドックと海底魔晄炉があるんだけどね。魔晄エネルギーは機械の消耗が激しいからね。あちこちガタがくるのが早いんだ。まめな点検と整備が欠かせないのさ。

　よう、お疲れさん。ジュノンドッグならあっちだぜ。このリフトは上の神羅カンパニー区画につながってんだが……例の黒マント男の殺人事件があったからな。いまは警戒中で自由には使えないんだ。

　もう、先輩たち、つまらない仕事だとすぐサボるんだから。
　俺達が来たからには、社長の警備は万全だぞ、と。
　邪魔するな。

　いいんですか〜？　勤務時間中にお昼寝？（30ギル／用はない）　ぐっすりお休みなさい。おっはようございます！　まだ眠そうな顔してますね〜。

　いらしゃいませ〜。カウンターへどうぞ。
　たくさん買っていってね。
　うふ、この笑顔はサービスにしとくわ。
　ジュノンにはお店が多いんでね。こうでもしないと……商売に勝ち残っていけないんですよ。でも、店の売上より女の子たちのバイト代のほうが高いってのが、悩みの種なんだなあ。
　ありがとうございました〜。

　わし、もとソルジャー。引退してこの店をひらいたんだけど……ほんと言うと、下のお店に行きたいんよ。

　おい、おまえ、勤務中だろ！　もっとも、俺も人のこと言えた義理じゃねえけどな。俺みたいな不良社員になっちまうなよ。

　まったくけしからんよ！　出張先は豪華ホテルだって聞いてたのに……。きみたち、こんなところでよく眠れるねえ。

　おう！　いらっしゃい！　仕入れに失敗しちゃってろくなもん売ってないんだけど、見てってくんな！