FF7 MEMORIES

　私を悪夢から呼び起こすのは……誰だ！……見知らぬ顔か。出ていってもらおうか。
　ずいぶんうなされていたようだな。
　ずいぶんうなされていたようね。
　ずいぶんうなされていたぜ。
　起こしてやったんだ。感謝されたいぜ。
　どんなひどい夢を見てたの？
　こんなとこで眠れば夢だって暗くなるよ。
　顔色……悪いよ。
　ホント、すごいうなされかた！　こっちまで気持ち悪くなっちゃうよ。
　目、醒めてよかったなあ。
　空気がどよよーんとしてるぜ。こんなところでよく眠れるな。

　フッ、悪夢にうなされる長き眠りこそ、私に与えられた償いの時間。
　なにを言ってるんだ？
　なにを言ってるの？　この人……。
　なに言ってんだあ？

　他人に話すようなことではない。ここから出ていけ。この屋敷は悪夢の始まりの場所だ。
　確かに、そうだな。
　……確かに、そうね
　確かに、そのとおりらしいな！

　おや？　なにを知っているのだ？

　なにも言わない

なるほど、ならば私は悪夢へ戻ろう。では……。……まだなにか？

　いや、おやすみ
　セフィロスのことを話す

　セフィロスのことを話す

　あんたが言ったとおり、この屋敷が悪夢の始まり。いや、夢ではなく現実だな。セフィロスが正気を失った。この屋敷に隠された秘密がセフィロスを……。
　あなたが言ったとおり、この屋敷が悪夢の始まり……いえ、夢じゃない……現実よ。セフィロスが正気を失った。この屋敷に隠された秘密がセフィロスを……。
　あんたが言ったとおり、この屋敷が悪夢の始まりらしいな。うんや、夢ではなく現実だな。セフィロスが正気を失った。この屋敷に隠された秘密がセフィロスを……だぜ。

　セフィロスだと!?　セフィロスを知っているのか？
　セフィロスを知っているのか？
　セフィロスを知っているの？

　きみから話したまえ。
　……というわけだ。
　……というわけよ。

　セフィロスは五年前に自分の出生の秘密を知ったのだな？　ジェノバ・プロジェクトのことを？……以来、行方不明だったが、最近姿を現わした。多くの人々の命を奪いながら約束の地を探している……と。
　今度はあんたの番だ。
　今度はあなたの番よ。
　今度はおめえの番だ。

　悪いが……話せない。
　おい！　そりゃないぜ！
　あ……がっかり。
　ひっどーい。
　え……本気イ？
　あ、いいよ、それでも。どうせ暗〜い話なんでしょ。
　そら、あかんわ〜。
　おう！　長い話ならごめんだぜ。さっさとこっから出ようや。

　きみたちの話を聞いたことで、私の罪はまたひとつ増えてしまった。これまで以上の悪夢が私を迎えてくれるだろう。さあ……行ってくれ。

　……まだなにか？（おやすみ／あんた何者だ？）
　名前くらい教えろ。
　名前くらい教えなさい。

　私は……もと神羅製作所総務部調査課通称タークスの……ヴィンセントだ。
　タークス？
　元タークスだ。いまは神羅とは関係ない……ところで、きみは？
　元ソルジャーのクラウドだ。［復帰後：　元神羅兵のクラウドだ］
　元アバランチのティファよ。
　元神羅の宇宙開発部のシドだ。

　きみも元神羅か……では、ルクレツィアを知っているか？［ティファ：　元アバランチか……では、ルクレツィアのことは知るまい……］
　誰だって？
　誰？
　知らねえな。

　……ルクレツィア。セフィロスを生んだ女性だ。
　生んだ？　セフィロスの母親はジェノバではないのか？
　生んだ？　セフィロスの母親はジェノバじゃないの？
　生んだ？　セフィロスの母親はジェノバじゃねえのか？

　それは……間違いではないが、ひとつの喩えなのだ。実際には美しい女性から生まれた。その女性がルクレツィア。ジェノバ・プロジェクトチームの責任者ガスト博士の助手。美しい……ルクレツィア。
　……人体実験？
　実験を中止させることができなかった。彼女に思いとどまらせることができなかった。それが私が犯した罪だ。愛する……いや、尊敬する女性を恐ろしい目に遭わせてしまった。
　その償いが、眠ることだあ？　笑わせるんじゃねえよ！
　その償いが眠ること？　なんか変よね。
　その償いが眠ること？　それって、なんか変。
　眠ることでそれを償うって？　なんか変じゃないのか？　その考え……。
　やっぱ、つまんない話。
　そんなんで、償いのつもりかいな？　寝とるだけやないか。
　だからって、寝るこたあねえだろ？　寝るこたあよ、ええ？

　眠らせてくれ……。

　待て！　おまえたちについていけば宝条に会えるのか？
　さあな。でもやつもセフィロスを追っている。となれば、いずれは……。［宝条戦後：　ああ、きっとな……］
　さあ、どうかしら。でも宝条もセフィロスを追っているわ。だから、いつかは出くわすことに……。
　さあな。でもやつもセフィロスを追っている。となれば、いずれは……。

　ルクレツィア……よしわかった、おまえたちについていくことにしよう。
　な、なんだ？
　は？　つ……ついていくって。
　ずいぶん急な心変わり、ね？。
　なに？
　はぁ？　変なやつ。
　どないやねん。

　元タークスということで、なにかと力にもなれると思うが……。
　よし、いいだろう。
　ええ、わかったわ。いいわよ。

「あれは……？　錆びついたロケット……なんのために、こんな巨大なものが……」

　この村のことなら、艇長に聞いてくれ。ここを仕切ってるのはあいつだからな。

　艇長って？

　艇長とは誰のことだ？
（＊１）　艇長は神羅カンパニーがまだ宇宙開発に手を出していた頃のパイロットさ。世界初の宇宙飛行士になる予定だったのだが、ま、ちょっとした事故があってな。まあ、それ以来、ここで宇宙に飛び立つ夢を見ながらくすぶってるってわけよ。
　黒マントの男を見なかったか？
　黒マントを着た男？　さあ知らないなあ。

　黒マントの男を見なかったか？

　黒マントを着た男？　さあ知らないなあ。この村のことなら艇長に聞いてくれ。ここを仕切ってるのはあいつだからな。
　艇長とは誰のことだ？（＊１へ）

　あの錆びついたロケットは神羅カンパニーが宇宙開発に力を入れていた頃の名残りさ。
　ここの住人はみんなロケット打ちあげのときのメカニック仲間なんだ。

　ここはもともと神羅のロケット打ちあげ基地だったのじゃ。傾いたロケットを見たじゃろ？　あれが神羅26号じゃ。一度も飛んだことはないんじゃが。あすこにそびえるのがこの村の名前の由来、宇宙ロケット【神羅26号】じゃ。どうじゃ？　わしといっしょに見あげてみるか？

　見あげる

何度見ても感動するのお。わしの趣味につきあわせてしまってすまんのう。お礼と言ってはなんじゃが、これをあんたにあげよう。大事に使ってもらえると、わしも嬉しいんじゃが。

　見あげない

なんじゃ、つまらん……。

　うちの爺さんったら、一日じゅうロケットばかり眺めておるのお。ありゃあ、機械が好きな男じゃからのお。

　男の武器は銃だ！　それ以外は認めん！

　上海亭にようこそっす！　一泊100ギルですけど、泊まるっすか？

　はい

へい、毎度っす！

　いいえ

んー、また来てくださいっす！

　うーん、本物なのか、ニセモノなのか、気になって、気になって、夜も眠れないよ〜。
　一杯の酒は心の安らぎ……。
　……はいってるよ。くーーーーっ、つ、つらい……。うーん、うーん。

　なにか飲んでいかれますか？

　話を聞かせてくれ

艇長にはもう会ったかい？　この村の顔とも言える男だから、一度会っておくといいよ。

　興味ないね

そんなふうに心の余裕がないのでは、いつか倒れてしまいますよ。心の重圧に耐えかねてね……残念です。またおいでください。

　うーん、暇だなあ。なにかワクワクすることはないかな？
　ああ、つまらないわ……なにか面白いことはないかしら？

　世界の人を笑わせること。それが私の使命。ん〜、なにか面白い洒落はないかな？