FF7 MEMORIES

壁画の間

水鏡

「ふう～、やったね！」
「大丈夫か？　さすがに、こたえたな」
「あっ……クラウド、大変！　早く、こっち！　古代種の知識がいっぱい。ううん、知識なんかじゃない。そう……意識……生きてる心……なにか、言いたがってる。ごめんね、わからないの。えっ？　なーに？……危険？　邪悪な……意識？　えっ？　見せる？　見せてくれるの？」
「……どうなってる？」
「待って！　ほら、見て……始まるよ」

＜　タークスが壁画を調べる場面の幻影が浮かびあがる　＞

「ツォンさん、これは？　これで約束の地がわかるんですか？」
「……どうかな。社長に報告だ」
「気をつけてくださいね、ツォンさん」
「ああ……イリーナ、この仕事が終わったらメシでもどうだ？」
「あ、ありがとうございます。それじゃ、お先に失礼します」

＜　イリーナ去り、セフィロスが現われる　＞

「ここが約束の地？　いや、まさかな……セフィロス！」
「おまえが扉をひらいたのか。ご苦労だった」
「ここは……なんだ？」
「失われた知の宝庫。古代種の知恵……知識。私は星とひとつになるのだ」
「星とひとつに？」
「愚かなる者ども。考えたこともあるまい。この星のすべての精神エネルギー。この星のすべての知恵……知識……私はすべてと同化する。私がすべて……すべては私となる」
「……そんなことができるというのか？」
「その方法が……ここに。おまえたちには死あるのみ。しかし、悲しむことはない。死によって生まれる新たな精神エネルギー。やがて私の一部として生きることができる」

＜　ツォンが刺され、幻影終わり　＞

「見えた？」

　おう、しっかり見たぜ。

　……見えたわ。

　み、見た。

　キモチワリィなー！

　よう見えましたわ。ツォンも災難やったなあ。

　古代種が見せた幻影か……。

　おいおい！　どんな仕掛けになってんだあ？

「……壁画の部屋はどこだ？」
「もうすぐ、ね」
「セフィロスがいるんだな？　あいつがなにを考えようと、ここで終わりだ。俺が斃す！」

　オレたちが、だろ？

　わたしたちだっているわ。

　オイラを忘れるなよ！

　アタシは関係ないけどね。でも、ま、手を貸してやるよ。

　簡単に斃せんのやろか……。

　………。

　おっ、いいねえ！　若いやつはそうじゃなきゃいけねえ。

迷路

「我、時の番人なり。古代種の知識を求める者よ、我が時を制し、道を築け」
「……時は満ちた……進むがよい」

　あくわけないか……あとまわしだな。

＜　時計の秒針に触れると、下に落ちる。強制雑魚戦発生　＞

　この雰囲気は……。

　バトルだな！

　来るわ！

　オイラ、武者震い。

　ああ、来るんじゃなかったよ。

　バトルやで！

　戦いか……。

　やったるでい！

「あ！　鍵かかってる。だめね、捕まえなきゃ」

　いろいろ大変ね。

　そうだな

我慢、我慢、こんな苦労話、笑って話せるときが来るよ。だから、頑張ろ！

　帰りたいな

そうだね。でも、もうすぐだから！

＜　ねむねむを捕まえる　＞

すばしっこいやつだな

壁画の間

「ここが壁画の間……」
「どこだ！　セフィロス！」
「冷たいな。私はいつでもおまえのそばにいる。来るがいい」

　閉じこめられたようだ。

「まったく素晴らしい、知の宝庫……」
「おまえが言ってることは意味不明なんだよ！」
「よく見ておくがいい」
「なにを！」
「古代種の知の与えるもの。私は星とひとつになるのだ」

＜　セフィロス、奥へと誘うように移動　＞

「……母さん……もうすぐだよ、もうすぐ……ひとつになれる」
「星とひとつになるって、どうするつもり？」
「簡単なことだ。星は傷ができると、治療のために傷口に精神エネルギーを集める。傷の大きさに比例して集まるエネルギーの大きさが決まる。……星が破壊されるほどの傷ができたらどうなる？……どれほどのエネルギーが集まる？　フッフッフ。その傷の中心にいるのが私だ。エネルギーはすべて私のものだ。星のすべてのエネルギーとひとつになり、私は新たなる生命、新たなる存在となる。星と交わり……私は……いまは失われ、かつて人の心を支配した存在……『神』として生まれ変わるのだ」
「星が破壊されるほどの傷？　傷つける？　星を？」
「壁画を見るがいい。最高の破壊魔法……メテオ」
「そうはいかない！」
「目を醒ませ！」

＜　セフィロス消える　＞

「どこだ！　セフィロス！」
「待って、クラウド！」

＜　クラウド、隕石の壁画の前に立つ　＞

「クラウド！」

　おい！　クラウド！

　ねえ、クラウド！

　クラウドっ！　どうしたんだよう！

　クラウド！　なにやってんだ？

　クラウドさん！　どないしたんや！

　なにをしているのだ？

　どうなっちまってんだよ！

「クックックッ……黒マテリア。クックックッ……メテオ呼ぶ……」
「クラウド！　しっかりしなさい！」
「クラウド……俺……クラウド……どうやるんだ……思い出した！　俺のやりかた」
「……クラウド」
「ん？　どうした。なにか変か？」
「……なんでもないから気にしないで。ね、○○！　なんでもないよね。逃げちゃったね、セフィロス」
「……気にするな。あいつの言ってることはわかった。これがメテオだな？」

　なんかの災害か？　空からなんか降ってくるみてえだな。

　空からなにか降ってくるの？

　なにか落ちてくるのかい？

　なんだか知らないけど、ま、滅茶苦茶なことになりそうだね。

　なんや空から降ってくんねんな？　そりゃ、えらいことや。

　空から巨大なものが落ちてくるのか？

　なんだか知らねえが、空から落ちてくるってことか？　ケッ！　縁起でもねえ。

「……魔法ね、これは。セフィロスが言ってたとおり。究極の破壊魔法メテオ。宇宙を漂っている小さな星を魔法の力で呼び寄せるの。そして……衝突。この星、完全に壊れちゃうかも……」

＜　モンスターの気配　＞

「セフィロスか！」
「クックックッ……私ではない」

＜　レッドドラゴン戦　＞

「セフィロスの気配は？」
「消えちゃったね」

＜　部屋の奥へ行って仕掛けを調べる　＞

「これはなんだ？」
「……なにか書いてある……ク・ロ・マ……テ・リ・ア」
「黒マテリア！」
「あっ！……黒マテリア。どうするの、クラウド？（揺らす／取る／放っておく）　ちょっと待って、わたし聞いてみる！　わからない……えっ？　そうなの？　この神殿そのものが黒マテリアだって」
「どういうことだ？」
「だから、この大きな建物自体が黒マテリア、なんだって」
「この、でかい神殿が？　これが黒マテリア？　それじゃあ、誰にも持ち出せないな」
「うーん、難しいところね。ここにあるのは神殿の模型なの。この模型には仕掛けがあって、パズルを解いていくとどんどん模型が小さくなるんだって。模型、小さくなると神殿自体も小さくなる。どんどん折り畳まれていって、最後には手のひらに載るくらいまで小さくなるの」
「つまり、この模型のパズルを解けば黒マテリアは小さくなって持ち出せるようになるわけだな？」
「そう。でもね……パズルを解くのはこの場所でしかできないの。だから、パズルを解くとその人はこの神殿、いいえ、黒マテリア自体に押しつぶされちゃうの」
「なるほど……危険な魔法を簡単に持ち出せないための古代種の知恵か……」

　おう！　それならほっとこうぜ。誰にも持ち出せないなら、セフィロスだって同じだろ？

　そっとしておこうよ、ね。

　それなら安全だね。誰にも持ち出せない。セフィロスだって同じなんだよね？

　こ、こんなもんほっといて早く出よっ！

　古代種さんも意地悪やなあ。まあ、これやったらだあれも持ち出されへんやろ。

　ここにあれば安全というわけか。

　こんな物騒なもんはほっとくに限るってやつじゃねえのか。

「ダメだ。持ち出す方法を考えよう。だって、そうだろ？　セフィロスにはたくさんの分身がいるじゃないか。あいつら、命を投げ出して黒マテリアを手に入れるくらいなんでもない。この場所はもう安全じゃないんだ」
「でも、どうするの？」

　もしもし～、クラウドさん、ボクです、ケット・シーです～。

「話、聞かせてもらいましたよ！　ボクのことを忘れんといてほしいなあ。クラウドさんの言うてることは、よお、わかります。この作りもんの身体、星の未来のために使わせてもらいましょ」
「セフィロスに黒マテリアは渡せない。でも、神羅にも渡せない」

　ようは信用でけんってことですな？

　でもなあ、クラウドさん。どないしようもないんとちゃうか？　まあ、信じてみいな。