FF7 MEMORIES

「みなさん、お集まりになった？　この者たちが世界をこんな混乱におとしめた張本人たちよ！」
「なんだ、こいつらは？」
「あなたたちの不様な死にざまを、テレビで全国中継するのよ」
「スカーレットさん、なぜ今回は、このような公開処刑を？」
「メテオで混乱した民衆をまとめるには、誰か、ひとり悪者を作るのがベストなのね」
「悪趣味……」
「キャハハハハハ！　口には出さないけど、みんな本当はこういうのが大好きなのよ！　さ、まずはこの娘からよ」
「やるんなら、まずオレからやれ！」
「ほらほら、カメラさん、こっち！　こういうお涙ちょうだい芝居が最高にうけるのよね！」

「なにするのよ！」
「わたしの特製ガスルームよ。じっくり時間をかけて思う存分苦しんでちょうだいね。生意気ね！」

「さ、楽しいショウが始まるわよ。キャハハハハ！」
『緊急警報！　緊急警報！　ウェポン襲来！　総員戦闘配備！』
「うわぁ！　ウェポンだ！」
「逃げろ！」
「ちょ、ちょっと、あなたたち！　ちっくしょう〜、こんないいときに！」
「スカーレットさん、いまのお気持ちは？」
「おや、おまえは逃げないでいたの？　感心、感心……なに？　気持ち？　いまの気持ちはねえ……ンガーーーッ！」
「なにっ？　催眠ガス？」

「助けに来ましたで」
「どうしておまえが……神羅の人間だろ？」
「死刑には反対なんです。この女も嫌いやし。さ、はよティファさん助けんと。入口、見張っときますから」

　……馬鹿……め……もうスイッチは……押しちゃったわよ……。

「あかないぜ、こりゃ！」

「ウェポンです」
「最近やけに多いな。防げるか？」
「なんとか。攻撃の許可は？」
「聞くまでもない」
「自慢の大砲を一発、食らわせます。全砲門開け！　キャノン砲修正、目標ウェポン！」
「準備整いました！」
「キャノン砲……発射―――――――！」

「やったか？」
「おそらく……」
「ウェポン接近！　速度50ノット！　まっすぐこっちに向かってきます！」
「馬鹿な！　確かに命中したはず！」
「キャノン砲は？」
「準備に時間がかかります」
「それまで、通常兵器で時間を稼げ！」
「は！　全砲門開け！　目標ウェポン！　陸に揚げるなよ！」

「速度70ノット！　ウェポン、なお接近中！　ダメです！　衝突します！」

「ガス！　バレット、助けて！」
「息を止めてろ！　少しでも長く我慢するんだ！」
「無茶言わないで！　止めるっていっても限界があるわ！」

「くっそー！」
「たぶん、別の部屋からガスルームの扉をロックしてるんだ！　しゃあない、作戦チェンジですわ。いっぺんこの部屋から出ましょ」
「ティファ！　必ず助けてやっからな！」

「しまった！　ここの鍵も閉められた！」
「おばかさんたちね。これでもうこの娘は助けられないわよ。キャハハハハハハハ」
「ちっくしょー！」
「むむう〜、またまた作戦チェンジですな。エアポートまで走るで！」
「エアポートだあ？　ティファを放っといて、なんでそんなところへ？」
「ええから、ええから、こないなったら、いちかばちかや」

　どこ行くねん？　エアポートは逆やで。

　お急ぎのところすみません！　ちょっとインタビューを……。
　うるさい！　オレは急いでるんだ！
　大きな声出さないでよ……アタシよ、アタシ！　ユフィよ！
　なんでこんなところに？
　説明はあと！　さ、エアポートへ急いで！

「おい！　本当にこっちでいいのか？　行き止まりだぞ！」
「あれえ？　道、まちごうたかな？」
「ばっかやろーーー！　どうすんだい？　もうすぐ大勢やって来ちまうぜ！　最後までもってくれよ……相棒！」

「ガスを止めるボタンは……？」

「あいてええーー！」

「どうしたの？　こら！　あけなさい！」
「自分でこんな変な場所入れておいて、今度は出てこいですって？　勝手なこと言わないでよ！」

「鬼ごっこはここまでよ。ガス処刑は無理だったけど、ここから落ちて水面に叩きつけられて死ぬってのも、ス・テ・キ、かもしれないわね。最後まで生意気ね！」
「さっきからバンバン痛いのよ！」

お返し
やめてよ
やったわね
こいつ
痛いわね
なによ
そっちこそ
いい加減にしなさい

　きーっ！　悔しい！

「さ、連れていきなさい。さあ、年貢の納めどきよ。抵抗すると本当に落とすからね。キャハハハハ！」
『走れ……砲の先に向かって走れ！』

「大丈夫か？」
「ちょっとほっぺた痛いけどね。それより、これ、どういうこと？」
「まあ、詳しい話はあとで適当に聞いといてくださいな。とにかく、飛空艇ハイウィンドはみなさんのもんですわ」

　ハァハァ……ウップ、ハァ……無事でよかったね。アタシ……も少し、ここにいるから……。ウップ……海でも空でも、船はダメなんだよ、アタシ。

　す、すいません！　一度シド艇長とお話を！

　寂しいです……チョコボ乗せてください……

　どうやって？

はい、それはですね。自分で育てたチョコボに乗ったまま、ハイウィンドに乗りこむんです。そうすれば、このチョコ房にチョコボが入ってくるんです。はい、世話は私にお任せください。え？　チョコボの育てかた？　うーん、それは私もよく知りません。チョコボ育てのことなら、ミッドガル近くのグリン＆グリングリン牧場で話を聞けばOKだと思います。

　そのうちに

はあ……。

　ご苦労さまです！　手を放せないので、このまま失礼します！

　飛空挺操作

大体こんな感じになってますね。ビャーッと飛びたいときは、ブリッジのパイロットに話しかけてください。

　雑談でも

……えっと、えっと、えっと、なにを話そうかな。あ、僕たちの反乱の話をさせてください。

　聞かせて

僕たちハイウィンドのクルーは、毎日毎日、ハイデッカーにこき使われていました。あの人、社長に叱られるとすぐにクルーに八つ当たりするんです。僕たちはずーっと我慢してました。殴られても、殴られても。憧れのハイウィンドのクルーになれたのに、そんなことで辞めるのは悔しいですからね。そんなある日……確か七日前でしたよね。北の大空洞行きの任務のときです。社長やスカーレット部長といっしょにみなさんが乗りこんできたわけです。そのなかに伝説のパイロットシドさんの姿が！　シドさんは懐かしそうに船内を見てまわってまして……なんと、僕たちにも声をかけてくださったんです。感激！　感激！　感激です！　噂どおりの熱いハートの人でした。シドさんはハイウィンドがあれば旅が楽になるとおっしゃいました。なんと、星を救う旅だそうですね。ほんと、感動しちゃいましたよ。それで、僕たちは協力することにしたんです。大空洞からジュノンに着いたとき、僕は火事だ火事だと騒ぎました。そのどさくさに紛れて、シドさんと僕たちは船を神羅から盗んだんです。これが僕たちの反乱の話です。……上司へのささやかな反乱ですけどね。でも、バレットさん、ティファさんがハイデッカーに捕まってしまって……七日間、救出のチャンスを窺って、ついに実行に移しました。ですから、ティファさん……作戦成功、お会いできて嬉しいです！　長い話、聞いてくださってありがとうございました！

　聞きたくない

「てめえ、飛空艇が使えるんなら、最初から言えよな！　オレはよ……ティファともさよならかと思ったぜ」
「すんませんな〜。でも、敵を欺くにはなんとやら、ですわ。さ、みなさん待ってますから！」
「みんな!?　みんないるのね！」