FF7 MEMORIES

　あっ、聞いてくれよ！　神羅軍の動きが活発になってきたんだ！　TVによると、ルーファウスはふたつの作戦を打ち立てたらしいね。そのひとつはヒュージマテリアを集めてロケットで宇宙に飛ばすとか……ヒュージマテリアの破壊力ってのはそんなにすごいのかなあ？

　神羅は世界各地のヒュージマテリアを上のジュノンに集めているらしいんじゃ。わざわざジュノンに集めるということは、飛行機を使いたいんだろうね。

　誰なの〜？
　クラウドが見つかったぜ！
　よかった〜！　わたし、クラウドお兄ちゃんのお嫁さんになるって決めてるの。

　いま、神羅軍はコレル魔晄炉とコンドルフォート魔晄炉のヒュージマテリア回収ミッションに駆り出されてんだ。ゲルニカも忙しく飛びまわってるよ！　暇なのは俺ひとりぐらいさ！

　社長はこの星に存在するヒュージマテリアをすべて集め、ロケットでメテオにぶつけるつもりだ。たいした社長だよ。ルーファウス社長は先代と違う。神羅の持つ科学力を総動員してこの星を守っている。
　守る？　いや、違うな。そんなきれいな使命感は社長にはない。社長にとってはただの勝ち負けの問題……ゲームと同じさ……。

　我が友軍は〜、現在コレル魔晄炉と〜、コンドルフォート魔晄炉の〜、ヒュージマテリア回収大作戦を実行中だ！　そのふたつのミッションが終われば、次はここの地下の海底魔晄炉が大作戦の対象になーる。それまでは一生懸命訓練、訓練、訓練だ！

　ここの魔晄炉はもう使いものにならんが、コレル、コンドルフォート、ジュノンの魔晄炉のなかには大きなマテリアが残ってるそうじゃ。いま、神羅はそれの回収にかかっているそうだが……いったい、なんのために。
　あのメテオを壊すために神羅が大きな計画を立てているそうね……。大きなマテリアを集めてなにかをするつもりらしいけど、魔晄炉のこともあるし、神羅のすることは信用できないわ。

　神羅はマテリアを武器として使おうとしているのか？　マテリアは高密度な精神エネルギー。星の命のかけらじゃ……武器になどするものではない。なんとかやめさせなければ……ただでさえ星が弱っているのに……。

　おわっ！……古代種の意識？　古代種さんよお、オレ様にはあんたがなに言いたいのか、さっぱりわかんねえぜ。［二度目：　うわっち！　またかよ。おい、誰だ？　オレ様の頭のなかを覗こうとするのは？　まさか、古代種の意識が？］

　ほい、ここはミディール、のどかな温泉村……と言いたいところじゃが……最近、どうも騒がしいんじゃ。またライフストロンガーっちゅうのが海底で暴れとるんじゃろうて。星も怒っとるんかもしれんのう。いままでわしらは、この星にやりたい放題じゃったからなあ。
　地震やメテオで大変だってのに、その上、ライフストリームまで活発になってきたっていうじゃない。またドカーンと溢れたりして、大騒ぎにならなきゃいいけどねえ。洒落になんないよ、まったく。
　どうじゃ、兄ちゃんの具合は？　可哀相にのう、よほどつらい目におうたんじゃろうなあ……早くようなるとええのう。こんなときだからこそ、最後まで諦めずになあ。
　しかし、よう助かったもんじゃ。運びこまれてきたのを見たときは、こりゃあかんと思うたのに。きっと、あの兄ちゃんにはごっつう強い守り神はんがついとってくだはるんちゃうか。

　なにやらよくないことが起こっとるというじゃないか？　大丈夫なのかのう。わしはいいんじゃ。もう充分長く生きさせてもろうたからね。ただ、遠くの町で暮らしとる息子夫婦や孫たちのことが気がかりでなあ……ちゃんと無事でいてくれたらええんじゃが……。

　ちょいと待ちなさい。おまえさんたち、なにか取らんかったかね？
　お、おう、そりゃ……。

　取ったぜ、親父！

　ありゃ、このシド様がいただいた！　ばっちり有効に使わせてもらうぜ。
　ほっほっ、変わったお人じゃな。気に入ったわい。そいつは好きに使うとええじゃろ。
　すまねえな。助かるぜ、じーさん。

　知らん、まったく知らん！

　さ、さあ……？　おりゃ、なにも知らねえぞ。
　なに、古くなって腐っちまったエリクサーを捨てようと思ってそこいらに出しといたんじゃが。間違ってあんなもん飲んだら、腹を壊すくらいじゃすまされんからのう……。いや、知らんのならいいんじゃよ。知らんのなら。
　……嘘……。

　あら、こんにちは。彼女、いつも彼につきっきりよ。よっぽど大切な人なのね。いい、たとえ、どんなときでも希望を捨てちゃダメ。彼女みたいに強くならなきゃ。ま、それはそれとして……あなたたちも顔色悪いわね。少しここで休んでいきなさい。オッケー、バッチリよ！　それじゃ、気をつけてね。
　やあ、きみたちか……残念だが、友人の容態は相変わらずだよ。諦めずに気長に待つんだ。こういうことは時間が肝心だよ。時間が……うまいワインと同じでな。
　クラウド……全然よくならないの……馬鹿だな、わたし……クラウドになにをしてあげられると思ってたんだろ……。
　う……あ……あぁ……。おれ……ナンバー……いくつ？　う……ああ……？　百億の……鏡のかけら……小さな……灯火……捕らわれた……天使の……歌声……ゼノ……ギアス……。

　神羅の兵がどかどかやってきて、魔晄炉のヒュージマテリアを回収するとか言ってたぜ。コレル魔晄炉から炭鉱列車でこの町まで運んでくるつもりなんじゃねえのかな？
　神羅兵がコレル山を登っていったんだ。なんでも、メテオをぶっ壊すためにヒュージマテリアを集めてるんだとよ！　ほんとにそんなことができるのか……。メテオにやられる前に、また魔晄炉に滅茶苦茶にされるんじゃねえのか？

「きさまたちは！」

「間一髪セーフってとこか！」

　おわ〜っ！
　あ、あ〜！
　ちょ、ちょっと！
　な、なんや、なんなんや！
　!!

「ほーお！　列車でヒュージマテリアを持ち逃げって寸法かい」

　ええい、くそったれが！
　オイラたち、神羅に先を越されちゃったの？
　どーすんだよー！　ヒュージマテリア！
　ま、まさか、諦めるんやないですよね……。
　……追うか？

「おいおい、オレ様を誰だと思ってんだ？　天下のシド様だぜ！　ま、オレ様に任しとけって！　おらおらおら〜っ！」

　しかし、こんなものまでよく運転できるな。
　おじさん、やるじゃん。こんなものまで動かすなんて！
　ようやりますなあ。これの運転もできるんですか？
　さすがだな。こんなものまで運転できるとは……。

「いや、よくはわからねえ！」

　なにいっ!?
　え〜!?　まじで〜!?
　はあ？　いま、なにゆうた!?
　な、なに……!?

「心配いらねーって。この手のもんは気合いだ！　レバーは左右に二本か……なるほど、左右交互にレバーを上下すりゃいいんだな！　敵さんのスピードじゃ、北コレルまで十分ってとこだな。飛ばすぜ！　しっかりつかまってな！」