FF7 MEMORIES

「クラウド……」
「それじゃ……さよならだ、ティファ。また会うために、ね……」
「……！　クラウド！」

「う……あ、あ……！　う……ティファ……」
「ああ、クラウド……！　本当にクラウドなんだね！」
「ああ……ティファ……やっとまた……会えたな……」
「ばかっ！　みんなに心配かけて！」
「くっ……！」
「クラウド！　大丈夫？」
「こ、声が……やつらの……」
「そうか……わたしたち……ライフストリームのなかにいるんだね。みんな、待ってるよ。帰ろう、クラウド。みんなのところへ……」
「ああ、そうだな……帰ろう、ティファ、いっしょに……」

「おい、大丈夫か？　ティファ？」
「う……ううん……？　バレット……帰ってきたのね、わたし……クラウドは……?　彼は大丈夫？」
「あ、心配いらねえ。しぶとい野郎だぜ、まったく」
「ね、バレット……わたし……ライフストリームのなかでほんとのクラウドを見つけたんだ。ううん、わたしが見つけたんじゃない。クラウドが……彼が自分自身の力で見つけ出したんだわ……」
「ああ、わかってる……疑ったりして悪かったな。しかし、おまえにゃ負けたよ。たいした女だぜ、まったく」
「人間て、自分のなかになんてたくさんのものをしまってるんだろう……なんて、たくさんのことを忘れてしまえるんだろう……不思議だよ……ね……」
「おい、ティファ？　しっかりしろ！　ティファ……！」

「みんな……すまなかった。なんて言ったらいいのか……」
「もういいよ、クラウド、謝ってばかりだからね」
「俺はソルジャーなんかじゃない。みんなに話した五年前の出来事やソルジャーとしての話は俺自身が創り出した幻想だったんだ。大見得きって村を出たのにソルジャーになれなかったおれ……それ恥じた弱い俺は親友だったザックスから聞いた話……さらに自分で見たことを混ぜあわせて幻想の自分を創り出した……そして、その自分を演じつづけていたんだ」
「幻想かよ……その割には強かったじゃねえか」
「身体はソルジャーとほとんど同じなんだ。宝条のセフィロス・コピー計画というのは、なんのことはない、ソルジャーを造るのと同じやりかたでしかなかったんだ。ソルジャーは魔晄を浴びるだけじゃない。じつは、体内にジェノバ細胞を埋めこまれた人間なんだ……よくも悪くも、心が強い人間はソルジャーになる。ジェノバのリユニオンも関係ない。でも、弱い人間は……俺のように簡単に自分を見失ってしまう。ジェノバ細胞とセフィロスの強い意志。そして、俺の弱い心が生み出した人間。それがみんなが知っていた俺……クラウドだ。……おれは幻想の世界の住人だった。でも、もう幻想はいらない……俺は俺の現実を生きる」
「捻くれ者のクラウドくんね！」
「それじゃ、いままでと変わんねえぜ！」
「ところで、クラウドさん。これからどないするんですか？　まさか、船から降りるなんて言わんといてや」
「……メテオが降ってきてるのは俺のせいだ。だから、俺にできることはなんでもやるつもりなんだ」
「おう！　星を救う戦い、続けるんだな！」
「バレットがよく言ってただろ？」
「おう、あれだな！」
「なになに？　わからないよ！」
「俺たちが乗った列車は途中下車はできないんだ！」
「わたしたちが乗った列車は途中では降りられない！」
「オレたちが乗っちまった列車はよ！　途中下車はできねえぜ！」

　うう……ううっ……クラウドさん……。

「クラウドさん！　お話、感動しちゃいました！　自分も弱い人間っすから、クラウドさんの気持ち、よっくわかります！　さあ、いつ戦いが始まるかわかりません、準備をどうぞ！」

「あのな、クラウドさん、ボクらな、ヒュージマテリア作戦の途中ですのや。それでな、さっそくですけど、【ジュノン】に【海底魔晄炉】ってありますのや。ボクの知ってる限り、あとはあそこが残ってるだけですねん。ってなわけで、行きましょか！」

　行くぞ、クラウド！　もたもたしてらんねえ！　ゴー！　ゴー！　ジュノンだぜ！
　頑張ろうね、クラウド！
　やっぱりクラウドがいるの、いいな！
　いきなりでなんやけど、さくっとジュノンへ行きましょか！
　幻想の世界からの脱出か……ふっ……どっちが幸せなのか……。
　やってみてわかったけどよ、リーダーってのは大変だよなあ。誰がどんなマテリアつけてるのか、すーぐ忘れちまったぜ、オレ様はよ。

　あああ！　困ります困ります困ります！
　す、すいません、シビアでデリケートな作業中でっす！
　い、行くですか？（行くです／行かないです）

　はぅ……あんたにはわかんないだろ？　この船酔い……乗りもの酔いのつらさ……頼むから……ほっといて。
　よくわかるよ、ユフィ。俺の乗りもの酔いも筋金入りだ。自分がソルジャーだと思っていたときは、すっかり忘れていたけどな。
　おろ〜……ね、なんとか酔わない方法ってないのかな？
　俺の研究によると……まず、緊張していると酔わないな。しかし常に緊張しているわけにもいかない。こういう広い場所がある乗りものでは、動きまわるのがよい方法だ。その場で身体を動かすのもいいだろうな。でも、兵士はトラックでの移動が多かったからな。あれは最悪だった……ああ、それから絶対に乗りもののなかでしてはいけないことがある。それは……字を読むこと！　まあ、一度酔ってしまったらなにをやってもどうしようもない……つらいところだよな……。
　あ、でも、仲間がいるから、ちょっとだけ元気でたよ。気分は……はぅ……だけどね。

　次、どこ行くの？　早く行こう？　それでさ、アタシをパーティに入れて船から降ろしてよ、ね、クラウド。

　ご苦労さまです！　手が放せないのでこのまま失礼します！

　飛空艇操作
　雑談でも

あ、そうそう、チョコぼうは使ってますか？　チョコボを積んでどこかに運ぶだけなんですけどね。

　ご苦労さまでっす！　ご命令をば！

　おっかしいな？　このゲートの鍵……どこかに落としたかな？　この前の発掘ツァーの最中かな？

　あれっ？　お姉ちゃんは？
　きれいだねえ。

　本物の猫さんといっしょに暮らしたいなあ。
　俺たちはなにがあってもこの町を離れないぜ。
　なんだかわかんない世のなかだけど、しっかり食事して頑張りましょう。
　なんだか、変なフリルのついたのばっかりだなあ。
　この先どうなるかわからんが、まずは腹ごしらえからですな。

　こんなときだからこそ体力ですよ。あなたも鍛えましょう。

　よう、また来たな。ちょっと出物があるんだが、買ってかないか？
　どうせ、どこかで拾ったんだろ？
　まあ、拾ったのは認めるが、こんなにいいものはもう手に入らないかもな。129000ギルでどうだい？
　……なんて値段だ。

　仕方がない、買おう

おう、ありがたい。絶対に損をしたと思わないよ。また来いや。

　いらない

そうか、残念だな。面白そうなものなんだがな。

　ここの人、どっかへ行っちゃったんだよね。ふらふら〜っと……『リユニオンが始まる』とかなんとか、うわごとみたいに……なんのことだかさっぱりだよね。
　もう下を見るのも上を見るのもやめた！　これからは前を向いて歩いていくの！　なーんてね。そんな強がり言ってる場合じゃないのよね……いったいどうなっちゃうのかな。

　なにがどうなってるんだ！　とどのつまり、俺たちゃもうおしまいってことなのかい？
　そう、それよ！　けどよ、だからといって、いまさらどこに行きゃ……。
　……おまえ、このあいだからその相槌ばっかりだな。

　もうなにがなんだかわからねえ！　でもよ、最後の最後まで必要なのはやっぱり強え武器！　だろ？

　せっかくここから逃げ出すお金ができたのに……これじゃ、どこへ行っても同じじゃないか！　トホホ……。

『ＴＶ：　……ガー……ガ、ガガー……』

　ソルジャーは？　ソルジャーはどうしたんだよ！　ちくしょう！　本物のソルジャーなら、なんとかしてくれるのに！
　な、なにがあっても、びくびくしねえで、こう、どーんと構えてんのが、お、男ってもんだ！

　ダメだ、ダメだ、ダメだ！　メテオがどんどんでかくなってる！　俺はいま、がむしゃらに生きたい！　彼女といっしょに生き延びて所帯を持つのだ！　あんたにできなきゃ俺がやる！　ただそれだけだ！　俺も頑張るから、あんたも頑張れ！