FF7 MEMORIES

　お気をつけて！

　お疲れさまです！　なかでみなさんがお待ちです。

　ご苦労さまです！　手を放せないので、このまま失礼します！

　飛空挺操作
　雑談でも

この戦いが終わったら、みなさん、どうするんですかね。この船……ハイウィンドはどうなってしまうんでしょうね……。

　クラウド……この書類にサインして。
　なんだ？
　戦いが終わったら、マテリアはぜーんぶ、ユフィさんのものです。そう書いてある書類。よく読んで、サイン、頼むよ。
　……だめだ、書類は読まない。字を読むと気分が悪くなる。船酔いがひどくなるからな。
　はぅ……それ、よくわかるからなにも言えないよ……クソッ……作戦失敗。あとでレッド13からかって……憂さ晴らし、しちゃお。

　へへ……へへへへ……時迫るってやつだな？　なんだか、身体が震えてるぜ……へへ……気持悪いぜ……。

　ね、クラウド……「大丈夫」って言って？

　ちょっと気取って

　大丈夫だよ、ティファ。
　あ、本当に大丈夫って気がした……ありがと、クラウド。わたし、大丈夫。もう怖気づいたりしないわ。

　普通に

　……大丈夫。
　うん、大丈夫だよね。わたし……大丈夫だから……頑張って戦うから……。

　言わない

　そんな気休めは言えないな。
　ごめん……そうだよね。……はあ、やっぱり……少し怖いわ。膝ががくがくしてるの。ね、クラウド……「大丈夫」って言って？

　（オイラはセトの息子ナナキ……なにも怖くない怖くない……大丈夫大丈夫。オイラは勇者セトの息子ナナキ……セフィロスなんか怖くない……）
　ボク、忘れません。なにがあっても……この旅のこと、みなさんのこと、絶対、忘れへん！
　クラウド……船を大空洞へ。空を駆けめぐる時間は終わったのだ。いまは地の底が我々の戦場……天の光ではなく、地の底の闇こそが、明日への扉……。

　おめえよ、『LOVELESS』って芝居、見たことあるか？

　ない

ケッ、確かにおめえは芝居なんて興味ないってふうだよな。

　ある

ほんとかあ？　ま、いいけどよ。あの芝居はよ、オレ様がガキの頃から毎年夏にやってるんだよな、確か。んでよ、オレ様は一回だけ見たことがあんだけどよ……ありゃ、パイロットの面接にミッドガルに行ったときだったな。暇潰しに話題の『LOVELESS』でも見るかってなもんよ。自慢じゃねえが、オレ様は芝居なんぞにゃ全然興味がねえ。自分でも予想したけどよ、ガーガー寝ちまったぜ。隣にいた客に鼾うるさいって起こされたのがラストシーンでよう……だから、オレ様はあの芝居の最後のあたりだけは憶えてるぜ。
主人公の姉ちゃんが恋人に訊くんだよな。「どうしても行くの？」
そしたら、男がよ「約束だから。大好きな人たちが待ってるんだ」
「……わからない。わからないけど……でも、絶対に死なないで」
「もちろん……ここに帰ってくるよ。約束なんかなくても待っていてくれる人がいること、俺は知ってるから」
オレ様はよ、その台詞聞いて思ったぜ。ケッ、なに言ってやがんだいってな。でもよ……いまはよ……いまは、よくわかるぜ……。
オレ様はあとひと仕事終わったら船を降りるんだ……そうするぜ。

　クラウドさん、いかがいたしましょう？（行ってくれたまえ／少々待ちたまえ）

　お若いの、空いっぱいに見えとるあのメテオが落ちてくるなんて信じられるかの？　最後の頼みの神羅カンパニーもテロリストにやられてしもうて……わしらは、このまま死ぬのかのお？

　ミッドガルじゃ、アバランチの残党が神羅カンパニーを叩きつぶしたらしいぜ。最近、物騒なことが多いよな。やだやだ。
　ミッドガルでは、アバランチの残党が神羅カンパニーの抵抗を撥ねのけて魔晄キャノンを破壊したという話だ。これからこの世界はどうなってしまうのだろう……。

　あなた、信じられる？　あの神羅カンパニーが潰れちゃったんですって！　アバランチなんていうテロリストが余計なことしてくれたおかげで、もうこの世はおしまいよ。

　おお、それは【ガイドブック】！　わしの持っている【水中呼吸マテリア】と交換せぬか？　どうじゃ？

　交換する

よし、交換成立じゃな。潜水マテリアじゃ。持っていってくれ。

　交換しない

なにが不満なんじゃ……。

　おお！　それは【アースハープ】！　わしの持っている【マスターマテリア】と交換せぬか？　一個なんてけちなことは言わん！　三個セットにして渡すぞ。どうじゃ？

　交換する

よし、交換成立じゃな。マスターマテリア三点セットじゃ。持っていってくれ。

　交換しない

なにが不満なんじゃ……。

　おお！　それは【デザートローズ】！　わしのペットの【チョコボ】と交換せぬか？

　交換する

よし、交換成立じゃな。わしの可愛いチョコボじゃ。連れてゆくがええ。

　交換しない

なにが不満なんじゃ……。

　【○○】と【○○】……おぬしたち、探してきてくれんか？

　では、わしは弔いの旅に行くとするか……。

　あの旅から帰られてからというもの、ブーゲンハーゲンさま、あまり元気がないようなんです。こんなときにブーゲンハーゲンさまにまでもしものことがあったら……心配です。［レッド13がパーティにいる：　おお、ナナキ、大変なんだ。あの旅から帰られてからというもの、ブーゲンハーゲンさま、あまり元気がないんだよ。おまえも早く、ブーゲンハーゲンさまのところへ行ってあげておくれ］

　約束の地はどこにあるのか……ブーゲンハーゲンさまはご存じなのかもしれんなあ。ナナキも、なんとなくわかりはじめておるんとちがうかい？　ブーゲンハーゲンさまがナナキをこの谷から出した理由が……。

　やっと帰ってきてくれたのに、ブーゲンハーゲンさま、元気ないです……早く前みたいにナナキといっしょにブーゲンハーゲンさまのお話聞きたいです……。

　ブーゲンハーゲンさまにはすべてお見通しかもしれんよ。この星のこと……ナナキのこと……そしてご自分のこと……でも、ブーゲンハーゲンさまのことだから、そんなこと言わんじゃろな。いつも「ホーホーホウ」……。

　ブーゲンハーゲンさまどうしたの？　病気なの？
　なにが起きても悲しむことはない。すべては星に還っていく……ブーゲンハーゲンさまはそうおっしゃいます。でも、ブーゲンハーゲンさまになにかあったらと思うと……やっぱり悲しいです。

　ホーホー……ホウ。おまえさんたち……か。いやなに……久しぶりに外に出たんで……少しばかりはしゃぎすぎたかの。ああ……ナナキには言わんでくれよ。あれはすぐに心配するから……の。

　じっちゃん！

　じっちゃん！
　なんだ……ナナキか。まだこんなところに……いる……のか？
　じっちゃんをこのままにしてなんか行けないよ……！　この谷を、コスモキャニオンのみんなを守るのがオイラの……セトの息子の使命だ！
　……聞くのじゃ、ナナキ。もうおまえにもわかっておるじゃろう。おまえに使命というものがあるとすれば、それは、この谷を守ることでは……ない。枯れてゆく山の木々を見ること、生まれてくるチョコボの産声を聞くこと、人間の一生などよりも遥かに長い時の流れを見つめつづけること、それはこの谷に残っているよりずっと多くのことをおまえに教えるじゃろう……そして、おまえの見たものはやがて、ライフストリームの一部となり、受け継がれていくんじゃ。わしらの子どもたちに……おまえの子どもたちに……だから、ナナキよ……クラウドと行け……その目で……耳で……。
　………。
　ホーホー……ホウ。そんな顔するな。わしのことなら大丈夫じゃよ。広い世界を見てくるんじゃ……もしかしたら、ほれ、可愛いガールフレンドが見つかるかもしれんしの？
　じっちゃん……。
　そうそう……これを持っていくといい。いまのおまえならよく……似合うじゃろ。ホーホー……。

　レッド13……ブーゲンハーゲンは……。
　……じっちゃん、また旅に出るって！
　旅……？
　この前の飛空艇がよっぽど気に入ったらしんだ。じっとしてられないって、飛び出していっちゃったよ！　おみやげまでもらったんだ。ほら！　あれ？　おみやげって、帰ってきてからもらうんだよね？　ハハハ、変なじっちゃん！　ハハハ……ハハ……ハ……。
　そうか……それじゃまた、どこかでひょっこり会うかもしれないな。
　うん……そう……そうだね……ありがと、クラウド……。

　ブーゲンハーゲンさまは、いまの私たちの心の支えです。

　ナナキ、ブーゲンハーゲンさま、旅に出たって本当なの？　なら、元気になったんだよね？　またすぐに帰ってくるよね？
　……大丈夫。じっちゃんのことだから、またすぐにぷかぷかやって来るさ。「ホーホーホウ」って……。
　うん、そうなのです！　「ホーホーホウ」なのです！　ホーホーホウです！　ホーホーホウ！