FF7 MEMORIES

「道が分かれているな。ここは二手に分かれるか」

　そうか、それじゃ、オレは……（左／右）
　じゃあ、わたしは……。（左／右）
　よし、オイラは……。（左／右）
　アタシはね〜。（左／右）
　ほんなら、ボクは……。（左／右）
　ならば、私は……。（左／右）
　よっしゃ！　オレ様は……。（左／右）

「死ぬなよ、みんな。やつの……セフィロスのもとに辿りつくまで……！」

　さーて、バレットさん、最後の大仕事だぜ！
　生きて帰ろうね……絶対に！
　この星のあらゆる生命、いや、この星すべての命運はオイラたちにかかってるんだね。
　あーあー、『マテリアハンター、ユフィ』最終回『マテリアを永遠に……』って感じ。
　みなさんに会えて、ほんまによかったわ……！
　終わるのだな、これで……。
　ひと足お先に、オレ様がセフィロスの野郎をぶっちめてやるぜ！

「これで……これで終わりにするんだ！」

　こいつをやつにぶつこむまで、死んでたまるかよ。
　帰れるよね。わたしたち……。
　戦っているのはオイラたちだけじゃない。この星も戦っているんだ！
　こんなことなら、も少し早いとこで抜け出しとくんだったな〜。
　こわいことなんかあらへん。みいーんなおるんやから。
　行くぞ……。
　ヘッ！　いまごろセフィロスの野郎、ビビリまくってんじゃねーか？

　よう、ちと遅れちまったか？
　ちょっと、わたしを置いてくつもり？
　置いてかないでよ、クラウド。
　せっかくここまで来たんだから、先は越させないよ。
　薄情やなあ、クラウドさん。
　せっかちなやつだ。
　おまえたちだけじゃ、心配で行かせられねえな。

　ほらよ、クラウド。
　あっ、クラウド、これ。
　クラウド、おいら、こんなもん見つけたんだけど。
　ほい、クラウドさん、こんなもん見つけましたわ。
　取っておけ。

　よし、最後の大暴れだ！
　いよいよね。
　ついにここまで来たね。
　ついに来るとこまで来たって感じ？
　ほな、チャッチャッと行きましょか。
　フッ……おまえたちにつきあうのも悪くはないな。
　うだうだしてねえで、さっさと行こうぜ！

「そろそろ行こう」／（まだやめておこう）

「よし、行こうよ、みんな」
「かーーっ！　またかよっ！　やめてくれよ、その気の抜けた言いかた。『行くぜ！』くらい、言えねえのかよ」
「行くぜ！」

「なんだ？」
「すごい数だ……」
「チッ！　みなさん総出でお出迎えかよ！」
「クラウド！　おめえは先に行け！」
「おれもここで戦う」
「バーカ！　こんなところで全員うだうだしててもしょーがねえだろ」
「だな。バレットの言うことももっともだぜ。クラウド、おめえさんはあとふたりくれえ連れて先に行ってろ。残ったこっちも、すぐ追いつくからよ！」
「ま、本番前の準備運動ってところかしら？」
「なんやえらい準備運動やなあ……」

　へへ、アタシはへっちゃらだよ。（下でセフィロス相手にするより楽かもしれないし）
　フッ、暇潰しにはもってこいだな。

「来る！　もう隣のフロアまで来てる！」
「クラウド！　早く決めろ！」
「みんな！　あとでまた！」

　ああ、あとでな。
　うん、あとでまた会いましょう。
　へっ！　あとでな。

「ここは……？」

　なんだ!?
　なに？
　な、なんだ!?
　なに！　なに！
　これは!?

「ジェノバ……？　来る！」

「ひ……かり……光だ……これが……この光が……ホーリー？」

　イテテテ……。
　アイタタタ……。

「バレット？（ティファ？／シド？）」

　なんだ、オイ……結局みんなそろっちまったのか……。
　クラウド……やっぱり、いっしょになっちゃったね……。
　なんだこんちくしょう……結局、全員集合かよ……。

「うぐっ……！……セフィロス！」
「ぐっ……！　これが……本当のセフィロスの力だってのか？」
「か、身体が……言うことを聞きやがらねえ……うぉっ！？」
「前脚が……後ろ脚が……尻尾がちぎれそうだ！」
「アカン……やっぱり桁違いや……」

　あ、アタシもうダメ……かも……。

「クラウド……クラウド……」
「う……う……こに……ある……そこに……あるんだ……」
「クラウド……？」
「……ホーリーが……ホーリーがそこにある……ホーリーが輝いている……エアリスの祈りが輝いてる……！」
「ホーリー……エアリス……」
「まだ終わりじゃない……終わりじゃないんだ！」

　ウオオオッ！　エアリスだけじゃねえ……ホーリーはアバランチの……マリンやダインの……この星の人間の祈りだ！
　……負けないっ！　エアリスがいる……みんながいる……クラウドがいてくれる！　わたしたちにはまだできることがある……！　わたし、諦めない！
　……負けるもんか！　オイラは見届ける。みんなのこれから……この星のこれから……。いまならわかるよ、じっちゃん。それがオイラの使命だ！　ライフストリームを……星の命を、涸れさせはしない！
　もういやーっ！　や……やっぱり来るんじゃなかったかも……もう、マテリアなんか……マテリアなんか……やっぱり欲しいッ！　あれもこれも、みんなみんなアタシのもの！　あんたなんかにやるもんか！
　負けへんでえ！　間違いに気づくんがちいーと遅かったんかもしれん……それでも、まだ……まだやり直せるはずや！　全部もとには戻せんかもしれんけどな！　いちばん大事なもんを守ることはできるはずや！
　クッ……！　あのときに凍りついた私の時間が、いま再び動きはじめる……！　セフィロス、今度はおまえが時の狭間で眠りにつく番だ！
　ケッ、へでもねえぜっ！　へっ……！　こんな穴倉の底でいつまでも這いつくばってられるかよ……。オレ様はよ……オレ様にはよ！　まだまだ、やりてえことがあるんだよ！

「エアリスの想い……俺たちの想い……その想い伝えるために……俺たちは……来た……さあ、星よ！　答えを見せろ！　そして、セフィロス！　すべての決着を！」

「俺たちにできるのはここまでだな」
「ちょっと待てよ！　ホーリーは？　星はどうなる？」
「それは……わからない。あとは星が決めることだろ？」
「……そうね、わたしたち、できることは全部やったものね」
「さあ、みんな。もう考えてもしようがない。不安なんかはここに置き去りにしてさ。胸を張って帰ろう」

「どうしたの？」
「……感じる……」
「えっ……」
「あいつは……まだいる。まだ……」
「クラウド!?」
「わ、笑ってる……」
「クラウド！」