カニと暮らしたい
Ｃ： 「にっしゅうめっ、にっしゅうめっ！ 海賊王セットはないけど、にっしゅうめっ」
Ｓ： 「……二周めをやるつもりがあるのに、なぜ全員の武器レベルを最高にする必要が？」
Ｚ： 「それがぐうたらのこだわりだ。みんな平等に。それにしても、もうラスボス戦クリアしたのか」
Ｃ： 「うん、トロイもパーフェクトで一騎打ち果たしたぞ。それにしても、ペナルティのない罰紋、めちゃくちゃ使いやすい！ 最強！ キノコたらふく食って、一周めクリア！」
Ｚ： 「キノコ好きだな……ミントは？」
Ｃ： 「ミントはレベル２までだからさ。ほんとは連発したいけど足りなくなるっていうのはレベル３とか４とかが多い。魔法特化キャラでなければ、レベル１発動するより直接攻撃したほうがまだ効率いいぐらいだし」
Ｓ： 「いちおう、効率は考えているのだな」
Ｃ： 「おれがなにも考えないでやっていると思うのか！ いまサバを食ったから、今度はイワシにしておこうとか、攻撃がんがん行きたいからカツオにしようとか、たまには肉まんでひと息つこうとか、ちゃんといろいろ考えてるんだからな！」
Ｚ： 「……まあ……うん、とにかくクリア早かったな」
Ｃ： 「もう、何周めだと思ってるんだ。それでも楽しい」
Ｓ： 「しかし、巷で言われているように若干説明不足だな、このシナリオは」
Ｃ： 「幻水４だけだとね。いちおうラプソディアのストーリー知ってるから、ぐうたらはもう納得してるけど……確かに、なんでラスボスがこれ？ って突っこみたくはなる」
Ｚ： 「そして風呂イベントや懺悔新聞など、くまなくチェックしないとキャラたちの相関図も見えてこないし」
Ｃ： 「でも、決戦前夜に主人公の出自がわかったときには思わずぞくっとさせられたよ。そう来たかっていう……序盤の奇跡やらなにやら全部繋がったもんな。ああいう仕掛けされると、ラスダン放ったらかしてでも仲間たちの秘密を知りたくなっちゃうよ」
Ｓ： 「一見なんの脈絡もなく仲間になった連中が、じつはこんぐらがった相関図の中にいるからな」
Ｃ： 「そしてぐうたらは、いまだに整理がついていなかったりする。まあ、それはともかく、今回プレイしなおしてみて、あらためて４様とスノウの協力攻撃の無双さに頭が下がったよ。カツオを食べておけば、へたするといぶし銀より強い。しかも、好きなときに好きなだけ使える！」
Ｓ： 「……いぶし銀が強いことは認めよう。約一名が自由にならんから使い勝手が悪いとも言われるが……あいつが起きてさえいれば無敵」
Ｚ： 「でも、それはラインホルトとバーソロミューに怒りと激怒つけてるからだろ。オルナンは寝起きの紋章つきだから起こされると怒髪天。めらめら燃える怒りをぶちまけている三人の横、隅っこで小さくなってる４様がときたま気の毒になる。しかも、この三人といっしょだと４様が回復役にまわらざるを得ない。永遠なる許しばっかりやらされて、いつか罰紋に食われるんじゃないかと」
Ｃ： 「キノコの食べすぎも注意しないとな。そうそう、永遠なる許しといえば、今回、最終的に主人公のレベル63まであげたんだけどさ、まだ一回しか使えないんだよ。どれだけレベルがあがれば二、三回ぶっ放せるようになるんだろう」＊レベル99でも一回しか使えませんでした！
Ｓ： 「レベル４紋章を気楽に使うな。だいたい、レベル99まであげたことがあるのではないのか？」
Ｃ： 「ある。でも、そこまで強くなると紋章使う必要がないからな。確認なんかしてないよ」
Ｚ： 「あ、そう……」
Ｓ： 「ところで、いぶし銀だの永遠なる許しだの、何度も試すほどの強敵がラスダン突入前でいたか？」
Ｃ： 「カニを忘れるんじゃないっ！ しょっちゅう構ってくれって海に出てくるリヴァイアサンやアビスボア（大陸貝）は一閃できても、あいつだけはガチで勝負しないと！」＊レベル99で海賊王などの装備であれば、４様たったひとりで、カニどころかキラーゴーレムも一閃です。陸竜はシステム上一閃不可。
Ｚ： 「カニ好きだな……」
Ｓ： 「幻水４をやっていて、あれに愛着が湧かんやつがいるのか？」
Ｃ： 「きっとエンディングの文章はこう続くんだ。４様は無人島で一生（どれぐらい続くか知らないけど）、カニとともに幸せに過ごしましたって」
Ｚ： 「んまあ……紋章の呪いを考えりゃ、幻水３の時代まで生きてても不思議じゃないだろうけどさ」
Ｓ： 「百七十年もあの恐怖の無限ループ生活を？」
Ｃ： 「憧れるじゃないか」
Ｚ： 「そうか……？」
Ｓ： 「………」