モンスター集めにＦＦ１３−２

チョコボと偽チョコボ

Ｃ：　「さて、と……たしかオーパーツ発見したところからだったな。よし、とっとと別世界へ旅立つか」
Ｚ：　「なんだよ、サブイベントとか探さないでいいのか」
Ｃ：　「いちおう、お使いひとつやったし……いや、もうちょっとこう、名前はないけど、なんだか面白いキャラっていうのがいれば話しかけもするけどさ……みんなどれもこれも個性がなくて、しかも割と美男美女ばかり」
Ｓ：　「……同じ服を着ているというわけでもないのに、どうしてこうも見分けがつかんのか」
Ｃ：　「まあ、どうでもいいな、そんなこと。よし、行くぞ――ぎゃー！　チョコボがいる！」
Ｓ：　「なぜ逃げる」
Ｃ：　「いや、こんな草もないようなクレーターに佇んでいられると、まるで……そう、FF10−２の砂漠でユリパを全滅させてくれたあの悪魔のチョコボのようで」
Ｓ：　「雑魚戦で全滅しておったのか……」
Ｚ：　「このチョコボはきっと、ギザールの野菜を持っていれば大丈夫だ。ほら」
Ｃ：　「よし、おれのペットになれ――って、ならないのか。あ、乗せてくれるの？　ありがとう。ちょっと走ってくる」
Ｚ：　「………」
Ｓ：　「………」
Ｚ：　「なあ、どこまでも駆け抜けられるわけじゃなさそうだぞ、そのチョコボ」
Ｃ：　「くそ、どうあがいても、パルスの平原に出られない。仕方がないな、おれは時空を超えていこう。そうすれば、いつかはあのモンスター天国へと辿りつけるかもしれない」
Ｓ：　「平原に行きたかったのか……」
Ｚ：　「行けると思ってたのか……てか、最終目的地はヴァルハラだと思うんだけど」
Ｃ：　「おれの目的はひたすらチョコボレースなんだ！　というわけで、AF05年だっけ？　こんにち――わあ、しょっぱなでゴーレムのロケットパンチ、ダリオはどこだ！」
Ｚ：　「違うって、それはアトラスの左腕」
Ｓ：　「ラプソは忘れろ」
Ｃ：　「アトラスだと！　おまえのそんな図体でコクーンに乗りこまれたら、下で支えているファングとヴァニラが大変じゃないか、重量オーバー！」
Ｚ：　「バトル続けろよ。さっきから、ちまちましかダメージ与えてないぞ。しかも基本HP減少なんて技繰り出してきやがる」
Ｃ：　「くそー、ふたりってのもテンポ悪いよな……あれ、画面が――」
Ｓ：　「シネマティックなんたらという乱入型コマンドだな」
Ｃ：　「うあ、KH２か」
Ｚ：　「じゃねえだろ」
Ｃ：　「似たようなもんだろ。けど、ちょっと……せっかくリズミカルにＬ１と方向キー操作してたのに、中途でおあずけ食らった気分だよ。こら、早くコマンド指示出せ！　ああ、来た来た」
Ｓ：　「いまは文句を言っているが、あとになって忙しい忙しいと混乱してくるに違いない」
Ｚ：　「いいじゃねえか、こういう難易度だったら……あ、そういや、まだゲームオーバー画面見てないな」
Ｓ：　「む……そういえば前作では速攻でリスタートを繰り返す破目になっていたはずが」
Ｃ：　「きっと、おれの腕前も――」
Ｚ：　「単に全体的な難易度が下げられてるだけだと思うぞ」
Ｃ：　「くそ」
Ｚ：　「おお、斃した、斃した」
Ｃ：　「でも牢屋に入れられちゃったよ。なあ奥にあるトレジャーボール……」
Ｓ：　「鍵がかかっているのだから仕方がなかろうが」
Ｃ：　「トレジャー……お宝……」
Ｚ：　「ほらほら、あっさりと釈放してくれたぞ」
Ｃ：　「しょうがない、あれはあとまわしにして……おったから、おったから。わーい、結構、見つかるな……って、なんだあれは」
Ｚ：　「……赤チョコボ？　いや、人間だよな、あれ」
Ｓ：　「マップにはショップとあるが？」
Ｃ：　「ちょ……チョコ……リーナ？」
Ｚ：　「もうちょっと……可愛い子がよかったかな……」
Ｓ：　「充分、美人だとは思うが」
Ｚ：　「いや、美醜じゃなくてさ……ちっちゃい子とか、チョコボのふりしたアヒルとか」
Ｃ：　「おれ、このチョコボに慣れる日が来るんだろうか」
Ｚ：　「だから、その子はチョコボじゃないっての」