ちょこぼのパルス探訪

シド、おまえ…！

Ｃ：　「………」
Ｚ：　「今度はどうした？」
Ｓ：　「気をつけろ、いまそのチョコボは機嫌が悪い」
Ｚ：　「なに、あんた、なにかした？」
Ｓ：　「俺ではない」
Ｃ：　「……し……」
Ｚ：　「し？」
Ｓ：　「し？」
Ｃ：　「しいいいいいぃぃぃどおおぉぉぉ!!」
Ｚ：　「うお？」
Ｃ：　「イケメンの顔に似ず愚連隊のいいやつと思ってたのが間違いだった！　リンドブルム乗せてくれたし、きっと準仲間になってパーティの足として活躍してくれるものと、おれはずっと期待していたというのに！」
Ｓ：　「なにがあった」
Ｃ：　「あいつ、喧嘩吹っかけてきやがった！　よくわかんない理由で！」
Ｚ：　「いや、おまえがストーリー把握してないだけなんじゃ？」
Ｃ：　「理解はしてる。とにかく、吹っかけてきただけならいいけど、くそ、二回もゲームオーバーにしやがって！　ダルはやめろ、ダルは！」
Ｓ：　「状態異常になったのは初めてではなかろうが」
Ｃ：　「だって、ダルをかけたうえに大技ぶちかましてくるんだぞ！　どうやって勝てと」
Ｚ：　「でも、勝ったんだろ。三回めで」
Ｃ：　「まあな。一回めは純粋に火力不足だと思って、セーブポイントに戻って、ステータス強化＆武器改造していったのに、二度めにダルかましてきたもんだから……とりあえず姐さんにだけダル防御のアクセサリつけておいて、ついでにスモーク使って最初からヘイスト状態でジャマーとエンハンサー使いまくった。おかげで予想外の★５つ。モーグリのショップ手に入れたよ」
Ｓ：　「ふむ……ところで、相変わらずライトニング主力で使っておるのか」
Ｃ：　「うん。メンバー入れ替え可能、ロール解放で全部育てられる状態になったものの、CPがもったいなくて全員成長させずにおいたら、そのままシド戦に臨んじゃってさ。でも、使わずにおいてよかったよ。対策できたからね。ちなみにこのバトル、HP1000以下だときついし、できればアタッカーのひとりにチェインボーナスのつくアビリティ覚えさせるといいよ。そして相手の猛攻に耐えつつ相手のHP三分の一を切ったところで、なんとかブレイクに持ちこみ、一気にボコる！」
Ｚ：　「んな、戦いかたなんて人それぞれだろうに……それに、素材集めとかやりこんでる人にはあんまり強敵じゃないんじゃ？」
Ｃ：　「そんなことはないと思うぞ。FF13てさ、レベルの概念がまったくないから、どこまで成長させればいいかわからないうえ、この10章になったらどう成長させるのも自由ってんで、ちょっと茫然とするんだ。FF10みたいな方向性の示唆もない。どのロールでもＯＫな状態にするまでには、いま、ぐうたらがやったプレイ時間の五倍以上はやりこまないとならないんじゃないか？」
Ｓ：　「そんなに延々と戦っていられるか。それにしても、９章最後のボスのことはあまり言わんのだな」
Ｃ：　「なんとかなるんですってやつ？」
Ｚ：　「バルトアンデルスじゃなかったか？」
Ｃ：　「あいつは普通に順番に斃していったら終わったけど……確かに全体攻撃はきつかったけど、群れで襲ってくる機械やステータス強化＆解除してくるシドのほうが――」
Ｚ：　「わかった、わかった。強敵も弱敵もプレーヤー次第のFF13ってわけだな」
Ｃ：　「うん、そう思う。おれもキングベヒーモス（？）を瞬殺するかと思えば、プリンは時間かかって苦手だったり」
Ｓ：　「……ベヒーモスには強いのだな」
Ｃ：　「任せろ。だからさ、モンスターも強い弱いじゃなくて攻めかたなんだと思う。ぐうたらはチェインを稼いで相手がなにもできなくなるように攻めることに慣れたけど、状態異常には咄嗟に対処しきれないのかもしれない」
Ｚ：　「で、いつまで一本道なんだ、このゲーム？」
Ｃ：　「さあ？　この遺跡……異跡か？　ここを抜けて……また罠嵌まって、どっかに飛ばされるとかになるのかなあ？」
Ｓ：　「ここまでやって、まだストーリーが見えてこんとはな……」
Ｃ：　「問答無用でファルシの名前が出すぎなんだよ。いったいどれがどこのファルシで、なにやってるのか、どういう性格なのか、全然わからない。それこそ光瀬龍作品とかマトリックスとかに出てくる管理コンピューターみたいなものかと思ってたら、なんか違うみたいだし」
Ｚ：　「まあ、文句は最後までやってからな」
Ｃ：　「わかった」
Ｓ：　「問題はだ、こんな適当プレイで最後まで行けるのかということだな」
Ｃ：　「適当ってなんだよ」
Ｓ：　「とにかく戦い、勝てなくなってからキャラ育成。そんな付け焼刃的な進めかたでいいいのか」
Ｚ：　「攻略法頼らずに手探りで進むには、そのほうがいいだろ」
Ｃ：　「そうそう、試行錯誤で当たって砕けろだ」
Ｚ：　「砕けるなって」