ちょこぼのパルス探訪

モンスター天国

Ｃ：　「……まいった」
Ｓ：　「ふむ」
Ｚ：　「確かに……茫然、だな」
Ｃ：　「なあ、なにしたらいいんだ、おれ、このモンスター天国」
Ｓ：　「モンスターと遊べばよかろうが。おあつらえ向きにミッションを与えてくれる冥碑やらいう連中が大勢いるようだ」
Ｚ：　「おう、なんでも屋の出番じゃねえか」
Ｃ：　「そう……そうだよな。うん、いきなり広いところに放り出されたもんだから、おれ、どうかしてたよ。モンスターとバトルし放題ってことだよな、これ」
Ｚ：　「そうそう。ほら、おまえの好きなベヒーモスがあそこに！」
Ｃ：　「よし、お尻に向かって――って、素早いし！」
Ｓ：　「む、これが本物のキングベヒーモスか」
Ｃ：　「正面からの対決になったけど、まあいいや。順調にさくさくっと……えっ」
Ｚ：　「ありゃ？」
Ｓ：　「もう少しで斃せるのではなかったか？　全回復したぞ。しかもメタモルフォーゼしている」
Ｃ：　「えっ、いや、瀕死になったら、こんなんなるのか、こいつ？」
Ｚ：　「どわ！　つええ！」
Ｃ：　「えっ、なにっ？」
Ｓ：　「2000ぐらい一打で与えてくるではないか」
Ｃ：　「えっ……えっと、えっと、ご、ごめん？」
Ｓ：　「謝ってすむ問題か！　戦闘不能をどうにかしろ」
Ｃ：　「えっと、えっと、えっ、ホープくん、レイズ覚えてない!?　あれ、あれれ？　えっと」
Ｓ：　「おい、全滅するぞ！」
Ｃ：　「ごごごご、ごめんなさい、本当にごめんなさい！　HP2000以上にあげてくるから……だから許してえええ！」

＊＊＊

Ｃ：　「はあはあ……」
Ｚ：　「な、なんて平原……地道に、ちまいモンスターで稼いで成長させないと抜けるのは無理だぞ……ってか、これじゃミッションなんかやってる余裕は……」
Ｓ：　「では、あそこで輪になって踊っているのを――」
Ｃ：　「よ、よし――まずはCP稼ぎだ！」
Ｚ：　「まあ、いままでも見たような連中だから大丈夫だよな」
Ｓ：　「楽勝と行きたいところではあるが」
Ｃ：　「任せろ――うっ!?」
Ｓ：　「む、なにを仕掛けてくるつもりだ」
Ｚ：　「し、召喚!?」
Ｃ：　「召喚……て……」
Ｓ：　「………」
Ｃ：　「……なんか……すごいの呼んだな……ぐはっ！」

＊＊＊

Ｚ：　「一撃か」
Ｃ：　「く、悔しい……悔しいぞ！」
Ｓ：　「やはりここは、HP平均2000は欲しいところだな」
Ｚ：　「それでも、これまで溜まってたCPは使ったんだろ？」
Ｃ：　「うん、スノウは越えたけど……姐さん、まだ1500だし、ファングも1700……って、あれ？　この人、HP伸びないのか？　うーん、アクセサリで調整するのも限界だし……」
Ｓ：　「狼とゼリーあたりを狩って、CP地道に溜めていけ」
Ｃ：　「うっ……ひっく。こんなことなら、さくさく進まずにおけばよかったのか？　バトル三昧して育てておけばよかった？」
Ｚ：　「まあまあ。ほれ、勝てるモンスターだっているんだからさ」
Ｃ：　「えーん、チョコボに会いたいよう……」
Ｓ：　「チョコボでしか行けないような場所にお宝があるからな」
Ｚ：　「見えてるのに取れないってのは虚しいものが」
Ｃ：　「あのでかいのに乗って跳び越えるってできないか？」
Ｓ：　「あの神羅ビルほど図体のでかいやつにか？」
Ｚ：　「思うに、あいつは接触したらバトルだぞ」
Ｃ：　「だよなあ……ベヒーモスでもあれだけ――うわっ!?」
Ｓ：　「……いま、すぐ背後をなにかが走り抜けていったな」
Ｚ：　「……一瞬、ナビマップが危険の赤に光ったような」
Ｃ：　「どすどす……と通っていったけど……」
Ｚ：　「こんな場所でセーブしなきゃならないのか？　リロードしていきなり目の前にキングベヒーモスとかないだろうな？」
Ｓ：　「……イヴァリース以上のモンスター世界だな、ここは」
Ｃ：　「うん……」
Ｚ：　「さて……」
Ｓ：　「なにをするか……」
Ｃ：　「くそ、こうなったら、さまようしかない。チョコボのように！　らららん、どっこまでも駆け抜っけってー♪」
Ｚ：　「いつのまにか歌詞仕入れてるし」
Ｓ：　「まあ、ここまで広いとチョコボを期待するしかないな」

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