ちょこぼのパルス探訪

初めてデス食らった

Ｃ：　「ううっ……」
Ｓ：　「どうかしたか」
Ｚ：　「気にするな、いつもの乗物酔い――じゃなくて、画面酔いだ」
Ｓ：　「確かにな。このラスダンはちと……」
Ｚ：　「慣れちまえばどうということもねえんだけど……っていうか、最初からこのゲームの背景ってすごいからさ、ラスダンの景色を前にする頃には、キャラたちが『すごい』って誉めたたえるほど、すごい景色に思えないっていう罠があったり」
Ｓ：　「そもそも、美術のすごさを売りにするなら、キャラに感想を言わせないほうが演出の効果は高いのだがな……なんにつけ、慣れとは恐ろしいものだ。そしてクラウド、おまえはいいかげんに乗物酔いを克服――」
Ｃ：　「うるさいっ！」
Ｚ：　「って、やつあたりでダゴンをぴいぴい、いじめるなよ」
Ｃ：　「なあ、こいつら、魚なのか鳥なのかわからないぞ」
Ｓ：　「ついでに、どこかしら機械っぽい感じは残っているがな」
Ｚ：　「けど、野生モンスターの分類に入るんだろ、これ」
Ｃ：　「まあ、どっちでもいいか。さあ、いくらでも突進してこい、どれだけ跳ね飛ばされようと、おれが勝ああつ！」
Ｓ：　「奇襲しやすい敵だというのに、なぜ正面衝突するのだ」
Ｚ：　「いや、なんか最近、奇襲にはこだわらなくなってきてて……というより、リザルト評価気にしなくなったな」
Ｓ：　「攻撃力が平均1200越えていては、目標タイムも厳しくなるだろう」
Ｚ：　「だと思うんだけど……それでも半分ぐらいは★５つ取ってるんだよ。点数の計算がどうなってるんだかさっぱりだ」
Ｓ：　「アクセサリはまったく手をつけていないみたいだから、そのへんが考慮されているのでは？」
Ｚ：　「アクセサリか……それこそ数が多くて、わけわからんから手をつけてないっていう――あれ、クラウド？」
Ｓ：　「むっ？　どうした」
Ｃ：　「こ、こんなところで――がくっ」
Ｚ：　「……珍しいな、デスが効くなんて」
Ｓ：　「確率の問題だから、いつかはこうなるとは思ったが。ほれ、念のための天使の冠（即死耐性効果）を載せてやるから、サクリファイスなどちゃっちゃと干物にしてこい。そしてヒヒイロカネを大量に手に入れるのだ。香水でもいいぞ」
Ｃ：　「ううっ、おれの香水、まだどんなものかも見てないのに……」
Ｚ：　「ああ、そんなものもあったなあ……」
Ｓ：　「チョコボなクラウドが香水をつけるとは思えんから、ここでは特に話題にしなかったな。とにかく、ほれ、再戦してこい」
Ｃ：　「でもあいつら、確か騎兵隊の変わり果てた姿……だよな？」
Ｚ：　「それは考えちゃいけねえ。姐さんたちだって考えてねえ。大丈夫だ」
Ｃ：　「でもあのなかにリグディがいたら、どうすればいいんだ……おれはあいつが好きだったんだ。どっかの銀河にいるアッテンボローみたいで」
Ｓ：　「……そうか？」
Ｚ：　「……連想するだけじゃねえの？」
Ｃ：　「ああ、うん、そうだ、似てるというよりも連想する、だ。今回のキャラってテンプレが多いっていうか……いや、いいや、やめておこう」
Ｓ：　「個性が弱いということだな」
Ｃ：　「ああ、言っちゃった……」