ラプソディア・ＳＺＣプレイ記

オベル遺跡地下５階

「ルネーーーー！」
暗く湿った毒の瘴気に満たされたその遺跡――オベル遺跡の地下五階で、みなの悲痛な叫びがこだました。
それはゴーレムをあと一撃で葬り去れる、この過酷な任務もこれで終わりにできる、そうみなの期待が高まっていたときに起こったのだ。
ゴーレムとの死闘もなんのその、ひたすら遺跡を掘りまくっていたダウジングハンター・ルネ。その正面に立ちはだかる瀕死のゴーレム。
硬いそのボディが青くきらめき、ビームの照準がガードローブに身をくるんだだけのルネへと向けられた。
そして次の瞬間――彼女の運命は果たして死亡か離脱か!?　それとも生き残れるのか!?

Ｚ：　「……なんちゃって、生き残れるはずないな」
Ｃ：　「なんちゃってじゃない、ルネー！　死亡だけはするな！　珍しくリトライなしで来たんだ。しかも、こんな終盤でやりなおすのはいやだ！」
Ｚ：　「問題はそこかよ。可哀相なルネ」
Ｓ：　「……よかったな、離脱ですんだようだぞ」
Ｃ：　「うっうっ、ごめんよ。わかってる、やられるかもしれないと、いや確実に狙われるとわかっていてなお、あそこに掘りに行かせたのはぐうたらのせい。でもちゃんと次のターンで４様が仇を討ちました」
Ｚ：　「それにしてもゴーレムに苦労したなあ」
Ｃ：　「うん、あの射程の長いパンチは陣敷いて耐えればいいんだけど……あの硬さ！　まじめにレベル５の武器じゃ通らないんだよ。シグルドの攻撃が予想ダメージ０って表示されたときのあの絶望感！　４様の物理攻撃さえ二桁、罰紋は無効、海賊親子攻撃を三回浴びせてなお生き残るしぶとさ！」
Ｚ：　「協力攻撃をそんなに繰り返せるほどターンを消費したのかよ」
Ｃ：　「しょうがないだろ。攻撃が通らない以上、近づくのが怖かったんだから」
Ｓ：　「そうして結局、ルネの犠牲の上で手に入れた最後のお宝はプラチナ。命を賭けるほどのものか？」
Ｃ：　「掘るまでは、なにが埋まってるかわからないだろ」
Ｓ：　「だからといって、いくら４主、クープ、リノと、わざと背中を見せて無防備に並べておいたところで、絶対的に防御力のないルネを狙うことはわかりきっておっただろうに」
Ｚ：　「それなのに、そのすぐ横で陣敷きもさせずに『掘る』をやらせるんだもんなあ」
Ｃ：　「……賭けだったんだ！」
Ｓ：　「だから賭けもなにもなかろうが、CPUがHPをいちばん減らせる相手を選ぶのは当然」
Ｃ：　「はいはい、わかったよ、ぐうたらが悪かった。はい。――今度掘るときは弓兵を残しておくことにするよ」
Ｚ：　「けどまあ、古代の食器も手に入ったし、ダイヤモンドも三つそろったし、４様のレベルが40に到達、仲間も全員レベル30台に乗った」
Ｓ：　「そしてあけられなかった空箱を取りに、もう一度５階に遊びにおいでと言わんばかりのムービーが挿入」
Ｃ：　「やっと地下５階、通り抜けじゃなくて敵全滅の勝利条件が出たからには、ここで最後かと思っていたのに」
Ｚ：　「でも、あの三つの宝箱になにが入ってるかは気になるんだろ」
Ｃ：　「うん、まあね。でもとりあえずはララクルに報告――をい＃」
Ｓ：　「なんだ？」
Ｚ：　「またターニャからの依頼が出たんじゃねえの？」
Ｃ：　「そのとおり。今度は古代の指輪だってさ！　いいかげんにしてくれよ、いったいこれ以上、どこを掘ればいいんだ」
Ｓ：　「……水が引いたから地下６階が出てきたのかもしれん。しかも、古代シリーズ以上に厄介そうな食材の特別クエストが出ているぞ」
Ｚ：　「火、水、風、土、雷と、竜がいるわけ？　あの地下に？」
Ｃ：　「すると……」
Ｓ：　「少なくとも五つの新しいマップがあるということだな」
Ｚ：　「いま行ってきた五階も様変わりしているはずだし」
Ｃ：　「まじめにオベルの不思議なダンジョンになってるじゃないか！　うえええん」