ラプソディア・ＳＺＣプレイ記

終わった……か？

Ｃ：　「さて、２周めの縛りは――」
Ｓ：　「待たんか」
Ｚ：　「ラスダンはどうした！」
Ｃ：　「ごめん。みんなのレベルをあげすぎたよ……三連戦、一時間で終わりました。それでもレベルがあがるやつがいるから不思議。もっと苦戦してれば、ああでもない、こうでもないって作戦を練りなおせたのに、力押しで行けちゃったもんだから……」
Ｓ：　「戦略なしか……ランクはＢかそこらだろう」
Ｃ：　「ん、ＡとＢ」
Ｚ：　「それでも、やっぱり新しいマップだ。もたついたところはなかったのか？」
Ｃ：　「もちろんあったよ。例によって高さのことを忘れてて、コルちゃんをずんずんと進ませてたら……のぼれないんだ、これが。えーん、またかよってことで、魔法でふたり、クールーク兵を片づけてもらったあと、泣く泣くトリつきフレデリカと交代。フレデリカは宝箱をあけに行って、ちゃっかり英雄の鎧をゲットしました。二戦めの編成時にナレオに着せたのに、クリアデータ見たらみんな剥がされてるの」
Ｓ：　「なんだ、アイテム全引き継ぎか」
Ｃ：　「みたいだね。ただし、宿してた紋章はしっかりなくなってた。カタリナさんから烈火を取りあげておけばよかったかな」
Ｚ：　「カタリナさんには厳しいな、おまえ」
Ｃ：　「そう？　気のせいじゃない？（しれっ）　あとポッチもいくらかあったから、これは最終戦の報酬だろうな。なにしろラスダンの長老派秘密施設に向かったとき、キリルたちは13ポッチしか持っていなかった」
Ｚ：　「あり余るほどのギルを持ってセフィロスに勝負申しこんでたおまえのことを考えると、このゲームはシビアだな」
Ｃ：　「うん。幻水はそんなもんだ。幻水１でお金の裏技があるっていうんだけど、ラスボスにご退場願うだけの賄賂なんて、どこをどう捻っても出てきやしないよな」
Ｓ：　「逆を言えば、FFに賄賂の裏技がないことが救いだな」
Ｃ：　「なあ、あんたはいくらなら、おとなしく思い出になってくれるんだ？」
Ｓ：　「だから、そういう裏技はないと言っておるだろうが」
Ｃ：　「ちぇっ」
Ｚ：　「で、イスカスはボコ殴りにしてきたのか」
Ｃ：　「うん、まさにボコ殴り。だって、守護の法衣着てるほうが悪いよ。魔法も技も通じないんじゃ、通常攻撃でボコボコ、グサグサ、ザクザクやるしかないだろ」
Ｓ：　「……妙に鳥肌の立つ表現のように聞こえるが、気のせいか？」
Ｃ：　「で、その次はなんかイスカスが自棄になったらしくて、巨大なお魚さんになってしまったので、またもや総力あげて攻めまくり。まあうっかり階段に集中して、まとめてブレス浴びせられたけどな。みんなレベルが高いもんだから、ダメージが軽い、軽い。結局、回復なし、リトライなし、離脱なしで、とんとんとキリルと眼魚の一騎打ちで終わり。異世界ドームが暴走、長老派秘密基地は崩壊しました」
Ｓ：　「それだけの崩壊ですんだのか」
Ｚ：　「ＦＦじゃねえんだから、世界崩壊まで行くかよ」
Ｃ：　「いやきっと、また４様が罰紋で食い止めたに違いない。戦闘には出てなかったから外で待機してたんだよ」
Ｚ：　「勝手に妄想してればいいよ」
Ｓ：　「結局、ラプソで出てくる眼魚とは門の魔法のようなもので呼び出された異世界の生物で、幻水4のエルイールで退治したものとは別に、この世に取り残されていたということか？」
Ｃ：　「うーん、まあそういうことなのかな……？　だからって、国民総魚人化計画ってのは極端に走りすぎるような気もするけど」
Ｚ：　「いや、国民を魚人化するってわけじゃなくて」
Ｓ：　「敵国で使おうということだったのだろう」
Ｃ：　「っていうより、クーデター？」
Ｚ：　「イスカス、現状になんの不満があったんだ」
Ｓ：　「エンディングでロジェがほのめかしていたように、血筋だの身分だので上から目線問題だろう。それと、やつの素晴らしい兵器を評価してもらえなかったと言っていた。認めてもらえんことが不満だったのでは」
Ｃ：　「じゃあやっぱり、イスカスの目的は自棄になって国民総魚人化ってこと？」
Ｚ：　「うーん……？」
Ｓ：　「話のメインはキリルとその両親のルーツということだろう。迷子の異世界人がやっと帰り道を見つけたと」
Ｃ：　「人騒がせな迷子だなあ」
Ｚ：　「お騒がせどころじゃねえよ……」
Ｓ：　「まあいい、で、２周めの縛りと言っておったが」
Ｃ：　「うん、いろいろ考えた。このゲーム、というか幻水って、アクセサリとスキル、紋章と、組みあわせがステータスに大きく関与するから、すごく幅広いんだよな。いろんなことができる。だからかえって縛りがないと、戦闘ごとに準備に時間がかかるだろうという結論に至りました」
Ｚ：　「いやいや、そっちに辿りつかなくても……」
Ｃ：　「だから２周めは、思いきってキャリーとユウ先生以外の回復行動不可！　ダイエットも兼ねて食べものも所持禁止だ。トリに乗ったら陣援護が受けられないから、まさにきついけどな。その代わりアクセサリ解禁。どうかな」
Ｓ：　「………」
Ｚ：　「………」
Ｃ：　「なに」
Ｓ：　「それは……」
Ｚ：　「うん、そりゃ、いままではアイテム回復一回だけって緩めてただろうけどさ」
Ｃ：　「だから、きつくしたんじゃないか」
Ｚ：　「いや、だからさ……」
Ｓ：　「訊くが、オベル遺跡の属性の間で一度でも回復アイテムを使ったか？」
Ｚ：　「買いこんだ竜ヒレ肉まん五十個、最後までしっかり残ってたぞ？」
Ｃ：　「……あれ？」
Ｚ：　「ようするに、いままでやってたのといっしょ。むしろアクセサリ装備可にしたことで前回よりものすごく楽になる」
Ｃ：　「……え、あれ？　そう……なるか？」
Ｓ：　「そもそもこのゲームは、陣をうまく使えば回復なしでクリアできるのだ。縛りでもなんでもなくなるだろうが」
Ｚ：　「縛り縛り言ってたけど、使用する陣玉の種類とアクセサリ制限しただけで、じつはあんまり縛りじゃなかったってことなんだよ」
Ｃ：　「じゃあ……いよいよ、すっぴんプレイか？」
Ｓ：　「防具を掘る楽しみがなくなるぞ」
Ｃ：　「うう、そうか……じゃあ外せるスキルを全部外すとか。再移動なし、神行法なし、防御もなし……うわあ、きついぞ、これ。絶対クリアできない」
Ｓ：　「というよりも、複数の強制スキルを持つ４主親子がますます無敵になるだけではないか。普通にやれ！」
Ｚ：　「あれ、リノ父ちゃんもそんなにあったっけ？」
Ｃ：　「スピニングとか鎧防御とか、あとスウィングだったっけ、とにかく外せなかった。変なところで親子おそろいにしてるよ」
Ｚ：　「あ、そう……」
Ｓ：　「だから普通にやれ」
Ｃ：　「わかった、オールＳランククリアで行こう」
Ｚ：　「聞いてねえし……」
Ｓ：　「発掘を諦めるのか？」
Ｃ：　「うっ？」
Ｚ：　「だから普通にやろうぜ、な？」
Ｃ：　「わかった、ルネ参入後から必ず発掘してクリアでどうだ」
Ｓ：　「………」
Ｚ：　「……聞けよって……」
Ｃ：　「そうそう、すべての戦闘で終了時にひとりだけでクリアもいいな」
Ｚ：　「仲間殺しまくってどうする」
Ｓ：　「ブロンズ勲章のコレクションに目覚めるのか？」
Ｃ：　「あとは死亡キャラをすべて死亡させてエンディングを迎えるとか」
Ｚ：　「待て待て待て、思考が鬼畜方面へ向かってるぞ！」
Ｃ：　「最低人数クリアとか、クエストをいっさいやらないとか……はっ、そういえばチープーを金持ちにしてやってないじゃないか。今回、究極の貧乏に落としこんだけど、逆もできるんだよな？」
Ｓ：　「そうだ、その仕事も残っている。だから普通にやれ」
Ｚ：　「そうそう、二周めはチープーのために全力で！　な？」
Ｃ：　「そうか……うん、そうだな」
Ｚ：　「……ほっ」
Ｓ：　「………」