ちょこぼのパルス探訪

アルティマニア

Ｃ：　「ぐうたらはアルティマニアを手に入れた！」
Ｚ：　「今回のゲーム、なくてもよさそうな気がするけどな」
Ｓ：　「それでも資料は欲しいと思えるほど、きれいな世界だ」
Ｃ：　「まあね。モンスターのことも知りたいしさ。で、さっそく、やったー！」
Ｚ：　「なになに？」
Ｃ：　「コクーンの世界地図がある！」
Ｓ：　「……そこか」
Ｚ：　「……そこかよ」
Ｃ：　「だって、ほんとに自分がどこをどう通ってきたのか、二周しても全然わからなかったんだからさ。これは嬉しいよ」
Ｓ：　「できれば３Ｄで欲しいところだったが、印刷媒体では仕方がないか」
Ｚ：　「球の内側にある世界だからな。平面で示されても、想像力を駆使しないと距離感は掴めない」
Ｃ：　「おれは大丈夫だぞ。地図は読める！」
Ｓ：　「読めはするが、まったく反対側へ向かって走り、遊びまくるのが常だろう」
Ｃ：　「それがRPGの醍醐味じゃないか！　さて、さっそくシナリオのほうから読むか……姐さんの歩みは、と――？？？？？　リグディと言葉を交わす？　そんなところなかったよな？　あ、★マークの部分か。小説で描かれてるんだってさ。でも、そんなの読んでないよ」
Ｓ：　「小説込みで販売展開をしているのだ。このゲームに置いていかれたくなければ小説を買って読めということだろう」
Ｃ：　「くそー。小説が出てるんじゃ、ぐうたらは二次できないぞ。きれいな絵を描ける人が羨ましい」
Ｚ：　「小説での二次遊びはゲーム本編前後や空白部分を妄想で埋めて楽しむものだからな。その空白を埋められたんじゃ、このゲーム、チョコボワールドに組みこむのは無理か……」
Ｃ：　「まあいいや。さて……ふむふむ、あ、なんだ、どうも、ちゃらんぽらんでいいかげんそうなのに、仲間意識だけしっかりしてると思ったら、ノラメンバーって同じ孤児施設出身連中だったんだ。知らないことばかりだな」
Ｚ：　「おまえがクリップ読んでないことがばればれだぞ」
Ｃ：　「話を一生懸命追いかけてるときに、人物紹介を、そうじっくり読むもんか」
Ｚ：　「ひらきなおりやがったな……」
Ｓ：　「それにしても、回想ムービーで一回こっきりしか出てこん曹長まで一ページぶん使って紹介とは、豪勢なことだな」
Ｃ：　「むっ……なんだと！　当初はシドが最終ボスの予定だったと!?　道理で強い……っていうか、そのほうが面白い話じゃないか？　ロッシュと二回戦うより、シドと三回戦ったほうが――」
Ｚ：　「二周めも手こずらされたからって、すっかりシドがお気に入りかよ」
Ｓ：　「手こずらされるほど印象に残るのは仕方がない。ビジュアル的にも、ひとりを集中的に攻撃してくるボスといえば、あいつしかいなかったからな」
Ｃ：　「うん、戦っているという実感が湧くのはあいつだけだった」
Ｚ：　「ほかは？」
Ｃ：　「とにかくボコれ！　というスタイルだったな」
Ｓ：　「最終ボスは、確かにそのとおりだった。なにしろブレイクしないとダメージが与えられんとあってはな……」
Ｃ：　「死の宣告もあったから、もう、とにかくリーダーが死なないならそれでいい、攻撃しろだったもんな」
Ｚ：　「おかげでラスボスの姿も憶えてねえだろ、おまえ」
Ｃ：　「うん。見る余裕がなかった。だからもう一度、おれは行くんだ。アルティマニアとともに……でも、やっぱり攻略本は必要ないな、これ。シークレットもほとんど経験済みだ」
Ｓ：　「……好きに遊んでいればいい」