ちょこぼのパルス探訪

今夜は鍋だ！

Ｃ：　「おれがなぜ姐さんを使うのか」
Ｚ：　「ホープと組ませたいんだろ」
Ｃ：　「それもあるけど、じつはみんなの育てかたを間違ったせいでもある。みんなそれぞれ偏っているからな。戦闘開始と同時にチェーンスタートができて、いざとなったときにヒーラーの回復量をあげるためのレベルを持っているのが姐さんだけだということ。ヴァニラ入れてもアタッカーができないから暇になることがしょっちゅうだ」
Ｓ：　「だが、ライトニング、ホープ、ファング、この三人は、この育てかたにすると防御が弱い」
Ｃ：　「ホープのHPが足をひっぱるってわけじゃないぞ。ジャマーもディフェンダーもファングひとり……これじゃ、防御もそれほど大きくならないし、弱体成功率も落ちる。が……」
Ｚ：　「が？」
Ｃ：　「ガンガン攻めて攻めて、攻めまくれっていう戦略中心だと、現時点でこの三人がダントツなんだ。なにしろアタッカーロールレベル５がふたり、ブラスターもレベル５がふたり、ヒーラーレベル４がふたり。チェーンがむくむくあがるし、ボーナス300％ぐらいしかなくても、ケルベロスはカンストに近い数字を叩き出す。回復はそりゃ、姐さんがヒーラーとしてはかなりの弱さであることはわかっている。だが肝心なのはロールレベルなんだ。これがあるだけで、ホープ君の回復量がものすごく跳ねあがるからな。きっとレベル５のヴァニラを入れれば、どんだけ瀕死になっても１ターンで回復ということにもなるかもしれない。だが、ヴァニラはアタッカーレベルが０。ファングにとどめ刺させようと思っても、攻撃力があがらない」
Ｚ：　「つまり、いまの使いかただと、姐さん、ステータスでほかのふたりの攻撃力や回復量底上げしてるってだけ？　姐さん、それだけの役割？」
Ｃ：　「そのとおり！　むしろそれがリーダーの役目だと、おれは思っている。だから源氏の小手もファング装備だ。そしてカメのとどめも彼女にやってもらったというわけで」
Ｓ：　「……カメ？」
Ｃ：　「カメ」
Ｚ：　「……カメの脚に突っこんだ？」
Ｃ：　「ミッション63の、怒れるお母さんガメにな」
Ｓ：　「で？」
Ｃ：　「星はもらえなかったが、主要３ロール、プラスアルファの成長だけで、充分にガチ狩りできることを証明してきた！」
Ｚ：　「ヴァニラ使わなかったんだな」
Ｃ：　「だからおれが、そんなに素早く召喚獣を呼んでデス連発なんてできるわけないだろ。地道に何度も何度も何度も何度もあいつのぶっとい脚の骨を折りまくって、本体は三度のブレイクで仕留めてきた！　メンバーは姐さんHP17000、ファングHP20000。ホープHP13000、アクセサリは適当、オートセレクト防御重視でそろえただけ」
Ｓ：　「防御重視とは珍しい」
Ｃ：　「そうしておいてよかったよ。クエイクを出すところまでは知ってたけど、吼えられたのがびっくり。ホープもファングも戦闘不能のうえ、姐さんのHPが３しか残ってなくてダル状態、画面が姐さんを中心にしたままピタッと凍りついたもんだから、おれは間抜けにもゲームオーバーだと思って……けど画面がなかなか暗転しないものだから、たっぷり５秒ぐらい、「バグか？」と思ってコントローラーから指を放したほどだ」
Ｓ：　「……HPが３……!? 」
Ｚ：　「それで立てなおしたんかい!?」
Ｃ：　「立てなおせた……そう、そうなんだ、立てなおせたんだよ！　感動だった！　さすがにフルケア使ったけど、とにかくあれこそ奇跡だ！」
Ｓ：　「グレートウォールもできん三人だというのに」
Ｚ：　「てか、最近、瀕死状態の場面を見すぎて、なんか感覚がマヒしてないか」
Ｃ：　「そういえば……HPバーが赤く点滅してても慌てなくなったなあ」
Ｓ：　「そんなぎりぎりの戦いばかりやっていると……」
Ｃ：　「もちろんグレートウォールがあったら、たぶんもっと楽勝だったんだろうけど。だが仕方がない。用意できたオプティマは、謀略のラプソディ（BEJ）初動、勇戦の凱歌（BHA）、執拗なる計略（HHJ）、鉄の双璧（DED）、トラディザスター（BBB）、ケルベロス（AAA）。なんか、このオプティマもおなじみになってきちゃったけどな。とにかく、最初の４つのオプティマを切り替えて、相手の足踏みやクエイクをしのぎつつ回復しながら、隙を見て弱体＆強化を図る。勇戦の凱歌でHPを完全回復しながら脚を順番に折っていって、カメが倒れたら妨害入れつつ、さらに強化、デプロテとデシェルがそろったら、トラディザスターでチェーンボーナスを900以上にあげてケルベロスで猛攻。立ちあがったら防御に徹する。その繰り返しだ。仕留められるけど時間がかかる。おれはやっぱり20分ぐらいかかった。目標タイムは12分になってた」
Ｓ：　「とりあえず死ななければいいというオプティマだな」
Ｃ：　「だから、しょうがないだろ。いまのステータスとロールの組みあわせでどうしろと……あ、武器改造してなかった。そうしていたら、もっと攻撃力があがったかも？」
Ｚ：　「……まあ、それでも」
Ｓ：　「おめでとうと言ってやろう」
Ｃ：　「ありがとう。おれは……おれはついに、カメのジャンボ鍋をいただくことができる！」
Ｚ：　「やっぱり食うのか……」