ラプソディア・ＳＺＣプレイ記

ラスダン目前

Ｃ：　「ゲームを進める気はなかった。ただメニューの《宮殿へ》をうっかり選んでしまっただけのこと」
Ｚ：　「ああ、あれ指が滑っちゃうんだよな」
Ｃ：　「滑ってしまったものはしょうがない、本シナリオをちょっと進めておいてもいいかって、それだけのつもりだったんだ」
Ｚ：　「それでまたびっくり仰天？」
Ｃ：　「いや、展開はもう、イスカスがラスボス確定っていう話なんだけどさ……ただ宮殿での一戦だけですむかと思ってたんだ。実際、終わったあとはキャラバンに入ってセーブできたし」
Ｓ：　「なにが問題だった」
Ｃ：　「武器レベル鍛えようと思ってグラスカの街に入りなおしたら、いきなりハインズっていうおじさんが喋り出しちゃって――あんた、誰だよ！」
Ｚ：　「誰だよじゃねえだろ」
Ｓ：　「戦闘に出せるメンバー以外を憶えておらんのだな」
Ｃ：　「ああ、仲間になったってテロップ出たのに、どこ探してもメンバー表に見あたらなかったおっさん！　ついでにコルちゃん誘拐未遂犯だな」
Ｚ：　「そうそう」
Ｃ：　「すっかり忘れてた。で、いきなり戦闘だよ」
Ｓ：　「構わんだろう」
Ｃ：　「構う！　武器レベルがどれだけひどいことになってるか！　土連中を本編で使うことがあんまりなかったから、あとまわしにしてたんだよ。レベル５じゃ、あんまり通らない、ちくしょう！」
Ｚ：　「本体リセットでやりなおせばよかったのに」
Ｃ：　「やりなおしてどうする。武器を鍛えたくて街に入った、その結果なんだから」
Ｓ：　「まさか、また上書きしたのでは」
Ｃ：　「うん、だからやりなおしても武器レベルはあげられない、陣玉補充もほかの街へ行くしかない。だったら、これでなんとかしなくちゃってことで……」
Ｓ：　「勝ったのか？」
Ｃ：　「リトライ３回、ランクＢクリア。その前の宮殿の戦いは楽だったからランクＡだったのにな」
Ｚ：　「楽……だったか？」
Ｃ：　「基本的に陣敷き合戦だっただろ。この縛りだと持ちものはほとんど陣玉だもん。尽きることはなかったよ。キリルは後方で待機ばっかりしてた。でも次にいきなり始まっちゃった戦闘は、敵が強い強い。キリルは二度ほど瀕死に追いこまれながら必死で戦ってくれたよ。おかげでレベルが31から34に跳ねあがったと」
Ｚ：　「あのさ、持ちものに頼らなくても魔法剣紋章ってものがあるんだけど」
Ｃ：　「金欠。紋章の付け外しまで余裕があるくらいなら防具買うよ」
Ｚ：　「さようで……で、どうするんだ？」
Ｃ：　「じつはシナリオ、この戦闘が終わった途端に新章に入っちゃったんだ。『戦いの果てに』っていうタイトルなんだけど」
Ｓ：　「それは……」
Ｚ：　「最終決戦ってことになるのか」
Ｃ：　「だよな……なあ、レベル34のキリルで勝てると思う？　アクセサリなし、回復行動は一回だけの縛りで」
Ｚ：　「FFに比べりゃ幻水のクリア可能レベルは低いほうだと思うけど、さすがに30台は不安だよなあ」
Ｃ：　「どうしよう」
Ｓ：　「FFに慣れているものだから、ラスダンは一気に強いという思いこみがあるようだな」
Ｃ：　「だって……幻水だって、ラスダンは大抵、レベルあげ試練じゃないか」
Ｓ：　「だがキリルをサブイベントやモンスター退治には出さんと決めたのだろうが。鍛えようにも、強制出撃のクエストを待つしかなかろう」
Ｃ：　「うう、そうだけど……うう……」
Ｚ：　「レベルあげられなくても、装備をかためてやるしかないんじゃねえ？」
Ｃ：　「ってことは……」
Ｓ：　「いよいよ、オベル遺跡へ本格的に通勤するしかあるまい」
Ｃ：　「やっぱりか……なにはともあれ、先立つものは金だな。行くぞ４様、ルネ、ノア！　稼ぐんだ！　掘るんだ！　盗むんだ！」
Ｓ：　「だが新章に入ったということは――」
Ｚ：　「そしてキリルのレベルがあがったってことは――」
Ｃ：　「ぎゃあああ！　モンスターが強くなってるううう！」
Ｓ：　「やはりな……」
Ｚ：　「だからって逃げてくるなよ……」